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【東京】

喜劇で伝える下町情緒 したまち演劇祭 文学座有志が2作上演

古き良き下町を描いた「あしかび」の稽古風景。右端が鈴木亜希子さん=新宿区の文学座で

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 老舗劇団「文学座」(新宿区信濃町)の有志が、「第八回したまち演劇祭in台東」に参加し、二十六〜二十九日に台東区浅草の浅草見番で、浅草生まれの文人、久保田万太郎(一八八九〜一九六三年)の作品「夜長」「あしかび」を上演する。いずれも、劇団創立メンバーの久保田が描き出した古き良き下町情緒、市井の人の心の機微を伝える喜劇で、浅草にぴったりの舞台となりそうだ。

 戯曲の「夜長」は、鵜沢秀行さん演出。昭和の下町の花街が舞台で、息子が自殺するかもしれないという知らせを受けたお玉は、浄瑠璃を稽古中の夫のもとへ駆けつけるが…。

 「あしかび」は小説で、演出する生田みゆきさん(31)を中心に、若手劇団員が脚本を書いた。浅草に現在もある美家古寿司(みやこずし)の息子が、一人前の職人になるまでを描いている。

 舞台となる浅草見番は、浅草の芸者衆の連絡事務所で、普段は公開されていない。終了後、浅草で活躍する人に話を聞くなどの企画「浅草ばなし」がある。幇間(ほうかん)(たいこ持ち)の桜川八好(はちこう)さん(二十六日)、浅草神社奉賛会会長で、百一歳の鈴木秋雄さん(二十八日)らが登場する。

 文学座有志の同演劇祭への本格参加は隔年で、三回目。今回、企画・制作を担い、「あしかび」に出演するのは、秋雄さんの孫の鈴木亜希子さん(35)。「『夜長』は劇団が演じてきた作品で、下町のおかみさんそのものの演技を見てほしい。『あしかび』は小説がポップで、久保田作品の王道。演劇にするのはおそらく初めてで、若い世代で劇団の伝統を継承しようと取り組んだ。いずれの舞台も楽しく、分かりやすい」と、気軽な来場を呼びかけている。

 公演時刻など詳細は「第八回したまち演劇祭」のホームページで紹介。一般三千円など。問い合わせ、申し込みはチケット係=電080(3670)8291=へ。台東区民は割り引きで二千五百円。割り引きチケットは、区文化振興課=電03(5246)1328=で取り扱っている。 (井上幸一)

 

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