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【東京】

刀剣博物館 両国に移転 渋谷区から墨田・旧安田庭園内へ

槇文彦さんの事務所が設計した「刀剣博物館」=墨田区で

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 国内屈指の日本刀の保存施設として、渋谷区で長年活動してきた「刀剣博物館」が19日、墨田区に移転オープンする。場所は、江戸の大名屋敷の風情が香る旧安田庭園。惜しまれながら解体された両国公会堂の記憶も伝えていく。 (飯田克志)

 旧安田庭園の周辺には、国技館や江戸東京博物館、都慰霊堂など首都の歴史や文化を伝える施設が集まる。外国人観光客も多い。若い女性を中心とした刀剣ブームも追い風に、人気観光スポットになりそうだ。

 両国公会堂の跡地(約二千百六十平方メートル)に建てられた施設は、鉄筋コンクリート三階建て。世界的建築家の槇文彦さん(89)の事務所が設計した。円筒形の外観は、関東大震災後の復興建築として、一九二六(大正十五)年に完成した公会堂のデザインを継承した。

 三階にある有料展示室は約三百三十平方メートル、渋谷区の施設よりも一・五倍ほど広くなった。一階は講堂と、刀剣の基礎知識や公会堂の歴史を紹介するコーナーを設けた。無料の休憩所として使える。エントランス正面には、日本古来の「たたら製鉄」で作られ、刀剣の素材となる「〓(けら)」の塊を置いた。

 日本刀の文化や製造技術の保存継承の拠点を目指した施設は、六八年に渋谷区代々木にオープン。老朽化が進んだことから、運営する日本美術刀剣保存協会が解体後の両国公会堂跡地の活用を考えていた墨田区に移転を提案し、実現した。

 所蔵する刀剣類は六百点を超え、鎌倉時代に作られた太刀「延吉」などの国宝が三点ある。柴原勤副館長(76)は「刀文化が身近になるようにしていきたい」と話す。

 開館記念は、新作の刀や、つばなどを紹介する「現代刀職展」(三月二十五日まで)を開く。展示室入館料は大人千円、学生など五百円、中学以下無料。休館は原則月曜。問い合わせは同博物館=電03(6284)1000=へ。

※〓は、金へんに母

 

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