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【東京】

「浪士姓名簿」を一挙紹介 近藤勇、沖田総司、永倉新八の名も

名簿の文字の解読も手掛けた小島政孝さん=町田市で

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 幕末の京都で徳川将軍の護衛に就き、新選組の前身となった「浪士組」隊士について幕臣が記録した文書を、歴史研究グループ「三十一人会」=会長・小島政孝さん(68)=の会誌が一挙紹介している。 (栗原淳)

 文書は「浪士姓名簿」。戦前に古書店の目録に掲載され、存在は知られていたが、世に出ることのない「幻の資料」とされていた。昨年一月、東京大法学部図書館が所蔵しているとの情報がネットに投稿されているのを、同会副会長あさくらゆうさん(48)=荒川区=が見つけ、同図書館で実物と確認した。

 同会によると、浪士組の隊士を知ることができる資料は、これまでも数点確認されているが、浪士姓名簿は名前だけでなく、家族構成や居住地まで記載した詳細さが特徴。隊士を募った江戸から京都まで一行を率いた幕臣による記録のため、内容の信頼性も高い。

 今の新書判より一回り大きいサイズで、百十九ページにわたり京都到着時の二百三十五人の名が並ぶ。近藤勇の項目は「三十歳」「父妻子三人」、居住地は「市ケ谷加賀屋敷山川磯太郎地借仕候(ちかりつかまつりそうろう)」と記載。のちに新選組幹部となった沖田総司や永倉新八らの項目は「近藤勇方ニ同居」と記している。あさくらさんは「近藤は主を務めた剣術道場『試衛館』のすぐ近くに住居があった。沖田らが住み込みの内弟子だったことは知られているが、当時の公的な記録にも近藤家の住人と登録されていた」と名簿を読み解く。

 小島さんは、旧小野路(おのじ)村(町田市小野路町)の名主を務めた小島家の二十四代当主。四代前の鹿之助は、近藤や沖田らを剣術稽古に招いたという。自宅に資料館を開き、新選組ゆかりの資料を公開している小島さんは「浪士姓名簿は、新選組隊士の江戸を出る直前の様子が分かる貴重な資料」と話した。

 会誌「幕末史研究」四十四号で名簿の全ページの複写画像を掲載している。購入は、〒195 0064町田市小野路町950「小島資料館」へ現金書留を送る。送料込み二千五百円。資料館は二月末まで休館。

 

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