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【東京】

<東京人>東京「夜」散歩 異界は近くに存在する

(上)新宿駅西口広場の穴をのぞく(下)暗闇の等々力渓谷

写真

 夜の散歩をしながら写真を撮り、「夜散歩のススメ」というブログをはじめて五年以上になります。数年前までは、「東京夜散歩」というキーワードでネット検索をすると、「デートに使える…」というものばかりでした。ところが最近、「夜散歩」に関するサイトそのものが増え、多様な夜散歩への要求が高まっています。それは夜という関門をくぐり、見方や視点が変わり、新たな発見や非日常的な場面との出会いがあるからだと思っています。そんな異界は、駅前や通勤路など身近の場所にも存在します。対比的な二つの場所を紹介しましょう。

 新宿駅の西口に、地下と地上を結ぶロータリー広場があります。地下からは全体像が把握できず、あまりいい鑑賞ポイントではありません。ところが地上の、車道先にある緩衝帯から穴をのぞくと、地下世界の明かりのように見えて感動します。分断されている地下空間と地上空間のつながりは、まるで都市の体内をのぞき見るようです。

 東急大井町線等々力駅近くには、二十三区唯一の溪谷(けいこく)、等々力渓谷があります。遊歩道の大半に街灯がなく、夜は暗闇を歩くことになります。ハケからの湧水で濡(ぬ)れた路面を少しずつ進み、足元の神秘的な月明かりに気づきます。そして途中の環八に架かる玉沢橋あたりから漏れる街灯(あか)りは、とても美しいです。

 不思議な出会いがある東京夜散歩は、デートのためだけではもったいない。 (上野タケシ)

 「都市を味わい、都市を批評し、都市を創る」をキャッチコピーに掲げる月刊誌「東京人」の編集部が、3月号の記事をもとに都内各地の情報をお届けします。問い合わせは、「東京人」編集部=電03(3237)1790(平日)=へ。

 

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