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【東京】

千住の音風景 レコードに ディレクターのアサダさん 録音場所への街巡りに活用

千住の街の音を集めたレコード制作をプロデュースしたアサダさん=台東区で

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 ぼった(もんじゃ焼き)を焼く音、市場に響くだみ声−。下町風情が残る足立区の千住地域のさまざまな音を収録したレコード「音盤千住」が完成した。百枚制作したが非売品にし、録音をした場所でレコードを聴きながら街中を巡るというイベントなどに活用。地域活性化に一役買っている。(川田篤志)

 一月下旬に初めて開かれたイベントには約三十組が参加した。受け付け会場でレコードを渡された参加者は、再生機が置いてある神社やもんじゃ焼き屋などを訪問。それぞれの場所にゆかりのある収録曲を聴いた後、制作者らと交流を深めた。

 参加者の一人は「千住に住んで二十数年になるが、千住の街を知らなかったと感じた。昔ながらの雰囲気が残る店を再発見できた」と喜んでいたという。

 「音楽を聴く体験とコミュニティーとの出会いをセットにして、千住の新たな魅力を発掘してほしかった」。今回の事業のディレクターを務めるアーティストのアサダワタルさん(39)は狙いをこう説明する。

 レコード制作は区や都、千住にキャンパスのある東京芸大などが主催するプロジェクト「アートアクセスあだち 音まち千住の縁(音まち)」の一環。二〇一六年秋に始動した。街中の音を集める記者を募集し、区内外から集まった中学生や会社員、大学教授など十〜五十代の男女十組がそれぞれ関心のあるテーマを選び、録音・編集した。

 アサダさんが作品によって音楽も加え、出来上がったのは十三曲で計四十分。千住では「ぼった」の愛称で親しまれているもんじゃ焼きを囲んで談笑する音や、市場や鮮魚店で働く人のだみ声をつないだ曲、複数路線が行き交う北千住駅近くで電車のモーター音を録音した作品などがある。

 アサダさんは「レコードをきっかけに新たな仲間ができて千住の街に繰り出す機会が増えたらうれしい」と話す。今後もレコードを使ったイベントを行い、レコード盤の第二弾も制作する予定。問い合わせは、音まち=電03(6806)1740=へ。

 

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