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【東京】

肥沼医師の功績を紙芝居に 市民手づくり、八王子市内の幼稚園などに寄贈へ

顕彰碑のある中町公園で紙芝居の完成を報告する田中さん=八王子市で

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 第二次世界大戦後のドイツで感染症治療に尽力した八王子市出身の肥沼信次医師(一九〇八〜四六年)の功績を、子どもたちにも分かりやすく知ってもらおうと、市民が手作りした紙芝居「ドクター肥沼ものがたり」の原画が完成した。今後、印刷して八王子市内の幼稚園、小学校、図書館に寄贈する。 (萩原誠)

 紙芝居は、市民団体「Dr.肥沼の偉業を後世に伝える会」メンバーの田中尚子さん(48)がつくった。八王子市中町にあった肥沼医院の次男として生まれたところから始まり、アインシュタインへのあこがれ、ドイツへ留学、戦後もドイツ・ウリーツェン市で感染症治療に尽力する姿を描いた。肥沼医師がウリーツェン市の名誉市民になったことや、会が昨年、全国からの寄付で肥沼医院跡地近くの中町公園に建てた顕彰碑のことにも触れた。

 子育て絵日記をつけるなど、日ごろから絵を描くのが好きだという田中さんは「小さい子どもたちにも、ドラマチックな肥沼医師の生涯を知ってほしい」と昨年八月、会の代表塚本回子さん(76)と相談、紙芝居にすることを思い立った。

 「誰かのために生きてこそ、人生には価値があるんだよ」「君は絶対に治るよ、一緒に頑張ろう」。肥沼医師の言葉とともに、田中さんの温かみのある絵で表現した紙芝居。昨年十二月から市内の小学校三校で披露したところ、終了後に子どもたちが寄ってきて「この絵でよく分かる」などと大好評だった。学校などへの寄贈は、顕彰碑建立のために寄せられた寄付の一部を活用する。今月十日に中町公園で市民らに披露した。

 紙芝居の多くのシーンで笑顔の肥沼医師を描いた田中さんは「どんなときでもいつもニコニコ、ぼくがいれば大丈夫だよ、一緒に頑張ろうね、という肥沼医師の姿勢は、人生を後押ししてくれる。子どもたちにもそんな大人に成長してほしい」と願いを込めたという。

 

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