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【東京】

300年の歴史 古民家復元 都有形文化財に指定へ

旧粕谷家住宅の台所に渡され、くねる木材を使ったはり=板橋区で

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 板橋区が江戸時代中期から同区徳丸の高台に立つ古民家、旧粕谷(かすや)家住宅を約三百年前の創建時の姿に復元し、一般公開を始めた。かやぶき屋根や土間など昔の暮らしを伝えている。七十代以上のシニア世代に「幼いころ訪ねた親の実家のよう」「田舎そっくりで懐かしい」と人気だ。 (増井のぞみ)

 木造平屋の寄棟造(よせむねづくり)で広さは百三十六平方メートル。江戸時代中期に徳丸脇村の名主、粕谷浅右衛門が隠居した際に建てられた家と伝わる。今回の復元工事で、柱に残る墨書から、建築年は江戸幕府の八代将軍、徳川吉宗の治世、享保八(一七二三)年と特定された。

 約一億二千万円を投じ、二年かけて行われた今回の改修では、建築当初の間取りである座敷と次の間、板敷きの広間、いろりを備えたお勝手、土間でかまど付きの台所が復元された。

 特徴は、土間と板の間の境に立つ三本の大黒柱に加え、奥行きが柱幅分の浅い床(とこ)・押板(おしいた)や、格子付きのしし窓、三間四方の広間の四点。区教育委員会の吉田政博学芸員は「関東地方の古い民家の特徴の四点を全て備えた都内最古級の古民家」と解説する。

 一般公開は一月末に始まった。都営三田線高島平駅から徒歩十五分強の住宅地にあり、区に管理を委託された区シルバー人材センター会員が常駐する。今月初め、北区から夫婦で訪れた七十代の女性は「立派なはりが井桁に組んであって素晴らしい。よく三百年も保存された」と喜んでいた。

 同住宅は二〇〇三年に区の文化財に指定され、近く都有形文化財に指定される見込み。区教委は今後、節句の飾り付けや月見会などのイベントを企画していく。

 入園無料で月曜休園。開園は午前九時半〜午後三時半。問い合わせは区生涯学習課=電03(3579)2636=へ。

 

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