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【東京】

<ひと ゆめ みらい> 「東東京応援団」の企画・運営 杉本綾弓さん(33)

活動拠点のシェアアトリエで「新しい行動を起こす人を増やしたい」と話す杉本さん=台東区で

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 二十三区東部で起業の夢を持つ人を支援する団体「東東京応援団」で企画、運営を手掛ける。

 カフェを将来開きたい人の交流会や、労働者の街・山谷(さんや)地区(台東、荒川区)での出店を考える見学会などのイベントを昨年末から次々と展開。「必ずしも起業しなくていい。お互いが応援団になり、一日だけカフェをやってみるとか、新しい行動を起こすことが大切」と話す。

 きっかけは、具体的な起業準備を支える街づくり会社などのネットワーク「Eastside Goodside(イッサイガッサイ)東東京モノづくりHUB」で、事務局を担当したこと。「起業を迷っている段階の人も多い。もやもやした思いを形にする場が必要」と気付き、裾野を広げようと派生団体の「応援団」を立ち上げた。

 自分らしい生き方、働き方って何だろう−。そう悩む人に寄り添う自身も、十代から模索を続けてきた。

 世田谷区出身。画一的な教育に「少しでもはみ出ると除外される」と違和感があり、高校一年で全日制から通信制に転校。同時に「学費は自分で稼ぐ」と、古書販売大手「ブックオフ」で働き始めた。

 アルバイトながら店員の採用や新規開店の準備にも携わり、高卒後はそのまま社員に。二十歳からは「知名度のない商品を自分の力で売ってみたい」と、百貨店の複数の店舗でアクセサリーを販売した。

 二十六歳でIT企業にも飛び込んだ。約三カ月で数百人のスタッフを採用するのを目の当たりにし、熱気を感じた。一方、午前七時まで夜通し働く過酷な日も。「IT業界の華やかな部分も、暗い部分も見た」

 経験した職種は約二十に上ったが、三十歳を目前に「自分には何のスキル(技能)があるんだろう」と立ち止まった。

 悩んだ末に「いろんな会社を見てきたからこそ、業務の改善方法は人よりも得意」と気付き、独立してコンサルタント業を開始。二〇一五年一月には会社を設立した。同年七月に長女を出産、年末には品川区から荒川区町屋に転居し「東東京」の住人になった。

 居酒屋のカウンターで隣の客と仲良くなったり、二歳の娘がお隣に一人で遊びに行ったり。「人間関係の垣根が低くて温かい下町は、起業を考える人にはとても良い場所。一人一人がやりたいことを体験し、達成できる場をつくっていきたい」 (谷岡聖史)

<東東京応援団> これまでに約50人が参加。会員制交流サイト(SNS)のフェイスブックでイベントを告知している。次回は未定。母体の「イッサイガッサイ」は、起業に向けた講座、商品カタログ作成の支援、空き店舗の情報提供などを行っている。

 

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