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【東京】

<東京人>ビル散歩 半世紀経ても中は最新

オフィスビルとして、時代に対応した進化を続ける霞が関ビル=千代田区で

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 地上三十六階建て、高さ百四十七メートルの霞が関ビルディングは、日本初の本格的超高層ビルとして一九六八年に竣工(しゅんこう)しました。当時は展望室からの眺望を楽しみたい人で行列ができる人気でしたが、現在は日本国内の高さランキングで上位二百位にすら入りません。しかし超高層がこれほどまでに増えたという状況自体が、パイオニアたる霞が関ビルの存在価値を示しているとも言えます。

 かつて地震国である日本では、建物高さが三十一メートルまでと制限され、超高層ビルは技術的にも難しいとされてきました。可能にしたのが、地震の際に建物を少し変形させて「柳に風と受け流す」柔構造の理論です。

 それ以外にも霞が関ビルでは多くの新技術が採用されました。鉄骨が高くなるに連れて付け替えていくセルフ・クライミング方式のタワー・クレーンもその一例。現在はあたり前のこうした技術も、そもそもは霞が関ビルからでした。  

 竣工して五十年がたちました。その間に大規模な改修を十年ごとに行い、OAフロアへの改装など、時代に求められる性能を満たしています。取り組みが実り、テナントは常に埋まっている状態だと言います。

 「外見はジジくさいかもしれませんが、中身はピチピチなんですよ」(三井不動産ビルディング本部、大益佑介さん)。

 後発の超高層ビルには建て替え計画が進んでいるものもありますが、霞が関ビルはこれからも現役です。 (磯達雄)

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 「都市を味わい、都市を批評し、都市を創る」をキャッチコピーに掲げる月刊誌「東京人」の編集部が、5月号の記事をもとに都内各地の情報をお届けします。問い合わせは、「東京人」編集部=電03(3237)1790(平日)=へ。

 

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