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【東京】

荻外荘を復元へ 近衛文麿元首相の私邸

杉並区に戻される近衛文麿の私邸だった「荻外荘」の一部=豊島区で

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 第2次世界大戦前の政治の舞台にもなった近衛文麿元首相(1891〜1945年)の私邸「荻外荘(てきがいそう)」(杉並区荻窪2)の復元整備に、杉並区が乗り出す。戦後、豊島区内に移築され残っていた邸宅の一部を、今年秋から荻窪に戻して一体的に整備、公開を目指す。 (渡辺聖子)

 荻外荘は築地本願寺などを手掛けた建築家伊東忠太が設計し、一九二七(昭和二)年に創建。三七年に近衛が譲り受けた。東条英機ら当時の要人が訪れて国の方針を話し合った「荻窪会談」などの場所となった。戦争責任を問われた近衛は、四五年に書斎で服毒自殺した。

 邸宅の一部で、荻窪会談が開かれた客間などがある木造平屋二百二平方メートルは、六〇年に天理教東京教務支庁(豊島区)に移築され、寄宿舎として使われてきた。移築の経緯は記録がなく不明という。

 杉並区は二〇一四年に荻窪の敷地六千平方メートルと木造平屋の邸宅四百九平方メートルを取得、一六年に国の史跡となった。非公開だが、敷地南側は公園で、外観を見ることができる。

 豊島区の邸宅の一部は今秋から解体、本年度中に荻窪に移送する。邸宅は昭和初期に改築されており、どの状態に復元するかは今後詰める。復元までには耐震補強も含め数年かかる見通し。整備には国や都の補助を受け、ふるさと納税による寄付も費用の一部に充てる。

 杉並区立郷土博物館(大宮一)は二十六日から、荻外荘にまつわる三人の人物や近衛家資料などを紹介する企画展「三人をつなぐ『荻外荘』」を開く。創建時の図面なども並ぶ。七月十六日まで。観覧料百円(中学生以下無料)。

 

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