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【東京】

万葉集和歌、オペラに いにしえの恋愛描く 荒川区で30日公演

ちらしを手に、万葉集をオペラにした舞台への来場を呼びかける仙道作三さん=台東区で

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 荒川区と茨城県つくば市の友好交流都市締結10周年を記念したオペラ「合唱シアター・ピース『筑波の聲(こえ)』」が30日、荒川区の日暮里サニーホール(東日暮里5)で初演される。作曲家の仙道作三さん(73)=荒川区顧問、千葉県松戸市=が、万葉集の和歌に曲を付けた。男女が出会う「歌垣(うたがき)」のシーンを盛り込むなど、エンターテインメント性の高い作品となっている。 (井上幸一)

 シアター・ピースは、仙道さんが師事した作曲家・柴田南雄(みなお)さん(故人、文化功労者)が考案した音楽形式。合唱団員、ソリストが歌い、語り、演技し、ハーモニーの時間差が生じるなど、ファジーな要素がある舞台を創造していく。

 今回の公演は「常陸国風土記(ひたちのくにふどき)」に記されたかつての筑波の生活、風土を合唱などで紹介。さらに、万葉集の作品のうち、筑波山を詠んだ長歌、短歌、計二十五首を歌い上げていく。

 仙道さんによると、万葉集などにある「歌垣」は、求婚のため男女が和歌を詠み合う機会で、「現代の若者文化でいえば、高尚な合同コンパ」と説明。客席も含め会場を広く使い、モダンダンスなどを取り入れていにしえの恋愛を描いていく。

筑波山麓の「歌垣」が行われたとされる場所=仙道さん提供

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 葛飾区の町工場で働くうちに音楽に目覚め、二十六歳で柴田さんの弟子となった仙道さんは、入門後すぐ「万葉集に旋律を付け、ハーモニーを作ってきなさい」との「宿題」を出された。辞書、解説書を手に通読し、曲を付けながら、日本語の美しさ、歌人の精神に触れたという。

 「自宅から筑波山を毎日見ている。山を詠んだ和歌をオペラでのこしておきたいと思い、今年の正月を過ぎてから再度、万葉集の勉強を始め、作曲した」と仙道さん。「日本の文学、芸能、精神文化の原点の万葉集を、総合芸術として表現する」と意欲を示している。

 出演は、山口佳子さん(ソプラノ)、志田雄啓さん(テノール)、柏原奈穂さん(ソプラノ)、岡昭宏さん(バリトン)ら。午後五時開演。会場はJR、京成電鉄、日暮里舎人ライナーの日暮里駅近く、ホテルラングウッド四階。前売り四千五百円、当日五千円。問い合わせは、センドー・オペラ・ミュージカル・カンパニー=電047(344)8729=へ。

 

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