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【東京】

<子どものあした>「お兄さん」子どもと伴走

子どもたちと一緒に食事をするバイタル・プロジェクトのメンバーたち(奥)=荒川区で

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 二十〜四十代の男性が中心のボランティア団体「バイタル・プロジェクト」が今春発足し、荒川区で活動を始めた。ユーチューバーやフラワーアレンジメントの先生、法律事務所の秘書ら、多様な十一人がメンバー。孤立しがちな生活困窮家庭、ひとり親、不登校などの子どもたちの「伴走者」となっている。(中村真暁)

 七月上旬の夕方、飲食店の「吉(き)まぐれ屋」(南千住一)に、小学生や母親らが集まった。週一回、五月からオープンしている子どもの居場所。児童らは夕食のカレーライスを食べ終わると、メンバーと相撲を取ったり、勉強したり。笑い声があちこちから聞こえる。小学六年生の男子(11)は「こんなお兄さんたちと会ったのは初めて。みんなすごく優しい」と笑顔を見せた。

 バイタル・プロジェクトは、吉まぐれ屋のコンサル事業をする檜沢大海(ひざわひろうみ)さん(33)、その知人のユーチューバーで理事長の向(むこう)祐哉さん(28)、副理事長の秋田博さん(46)らが中心。

 秋田さんはシングルマザーの家庭に育ち、ひもじい思いもしたが、近所の人に声をかけられ、ごちそうになったという。商店街で泣く子どもに誰も声をかけない最近の風潮を感じ、「昔の自分のような立場の子たちを支えたい」と居場所づくりを構想。二人や他のメンバーが賛同し、団体を設立した。

 荒川区社会福祉協議会によると、区内の子ども食堂や居場所の担い手は中高年が多く、若い男性が中心なのは初。

 視察したスクールソーシャルワーカーの鈴木洋子さん(46)は「若者だと話しやすい子どもも多い。多様な居場所が増え、受け皿が広がる」と期待した。

 居場所(月曜午後四〜八時。食事代は子ども百円、大人三百円)のほか、秋からは学童保育での運動指導や中学校、高校の運動部への指導員派遣などをしていく。秋田さんは「子どもたちに未来への道しるべを示したい」と意欲を語る。

     ◇

 二十五日午前十時半から、野球体験会を千葉県市川市の室内練習場で初めて開催。居場所と同様、荒川区近辺の生活困窮世帯などの小、中、高校生が対象。定員二十人で、完全予約制。現地集合か、午前九時に吉まぐれ屋に集合する。参加費百円。

 問い合わせはバイタル・プロジェクト=電070(6514)8077=へ。

 

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