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【東京】

<ひと ゆめ みらい>あきらめないこと大切 女子モーグル 22年北京冬季五輪目指す・冨高日向子さん(17)

自宅のバイクマシンでトレーニングする冨高さん=町田市で

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 「夢の実現」。小学六年の書き初めを張った自宅居間でバイクマシンをこぐ。「トレーニングはつらい。早くスキー場でこぶを滑りたい」。はやる気持ちを抑え、雪のない夏場はスポーツクラブでの筋力トレーニングやプールでのウオータージャンプなどで冬場に備えている。

 昨季は好調だった。三月に札幌市であった全日本選手権で初優勝。「自分のできる一番いい滑りをしよう」と臨んだ最終滑走の結果は、予選からすべて一位の完全優勝に。初めての全日本タイトルに「ヤッター」とうれしさが込み上げた。直前にあった秋田県でのワールドカップ(W杯)では二人同時に滑る勝ち抜き方式のデュアルで四位、四月にスウェーデンであったジュニア世界選手権では二位に入った。

 「今季はW杯で表彰台に上がりたい」と昨季を上回る三位以内を目標に掲げる。二年に一度の世界選手権でも初出場で三位以上を目指す。その先に見据えるのは二〇二二年の北京冬季五輪。一八年平昌(ピョンチャン)五輪は、出場基準をクリアできなかった。「まずは基準をクリアしたい」

 モーグルとの出合いは小学二年。山梨県のスキー場でレッスンを受けた。「こぶを滑るのが楽しくて。全然怖くなかった」。三歳から母親に連れられスキー場に来ていたが、母親より速くなり、滑るだけではつまらなくなっていた。スポーツ好きで、小学生時代は体操や新体操、水泳も習っていたが、こぶを滑る楽しさに勝るスポーツはなく、遠方のスキー場へ通うのも苦にならなかった。

 四年からは公式戦に出場。冬場は毎週末、母親の車で三時間半かけて長野県のスキー場に出掛け、日曜夜に東京に戻る生活に。中学三年からは強化指定選手になり、十二月から翌年三月まで海外を転戦。オフシーズンもナショナルチームの合宿に参加する。

 ただ町田に帰れば、友達とおしゃべりを楽しむ普通の女子高生だ。

 あこがれの存在は、モーグルで五輪に五度出場した上村愛子さん。「どこでも元気」という明るさで、失敗しても「寝て忘れて、次、頑張ろう」と切り替える。

 七月、母校の金井中に招かれ、五百人を超える全校生徒にメッセージを送った。「あきらめないことが大切」。夢の実現に向け、自分へも言い聞かせた。 (松村裕子)

<メモ> 2000年生まれ。町田市出身。市立第五小、金井中を卒業し、現在はクラーク記念国際高校(神奈川県厚木市)3年。中学3年でW杯に初出場し6位、ジュニア世界選手権のデュアルで日本の女子選手としては初めて優勝した。

 

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