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【東京】

国分寺除く多摩25市 住民税算定、誤認か

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 地方税制の改正で、二〇〇五年度に個人住民税(都民税、市民税)の算定方法が変わって以降、多摩地域の二十六市のうち、国分寺市を除く二十五市が変更内容を誤って解釈していたとみられることが分かった。その結果、課税額が本来より多かったり、少なかったりする事態も生じていた。各市は、課税ミスを陳謝しながらも「条文が分かりにくかった」「もっと周知徹底してほしかった」と、国や都の対応に疑問を投げかけている。

 各市などによると、〇三年の地方税法改正で、上場株式の配当所得を源泉徴収で納税できる制度が創設された。これに伴い、住民税の納税通知書が届いた後に確定申告書を出しても、源泉徴収されたとみなし、配当所得はほかの所得に含めないで税額を算定する運用に変わった。しかし、二十五市は納税通知書を出した後でも、確定申告書が提出されれば配当所得を含めて税額を決めていた。

 九月下旬に二十三区の中でこうした解釈が行われていたことが分かり、都が多摩地域の各市に照会。確認の結果、やはりほとんどの市での誤認が分かった。

 税額を修正し、追加で納付したり還付したりする必要がある件数がどの程度あるか、各市で確認を急いでいる。誤った解釈は十年以上にわたるが、修正は税額が増えるのは三年分、減るのは五年分しかさかのぼれないという。

 改正当時、各市には国や都から変更内容の新旧対照表が届いた。しかし、「条文が分かりにくかった」(日野市)、「納税通知書の送達前後で対応を変えるのは、課税の常識を覆す運用だったので、あり得ないと思っていた」(町田市)と正確な解釈にはつながっていなかった。国分寺市だけは、複数の職員で話し合い、改正に沿った解釈をしたという。

 多摩市の阿部裕行市長は二十九日の定例記者会見で「改正時の把握が十分でなかったのは申し訳ないが、国も丁寧に説明してほしかった」とこぼした。二十六市でつくる都市税務事務協議会の雨宮則和幹事長(武蔵村山市課税課長)も「市も法令を熟知して正しく運用しないといけないが、国も周知徹底してほしい」と求めた。

 しかし、総務省は「当時は法改正に伴う市条例改正のひな型も示した」、都は「複数の市から問い合わせがあり、共通事項は全市に回答した」と、市は理解していたとの認識でいる。

 総務省は市の疑問に答えるQ&A作りの検討を始め、都の担当者は「今後は細かい改正まで丁寧に説明したい」と話した。

 

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