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【東京】

彰義隊の実像に光 来月1日、東大安田講堂で上野戦争考えるシンポ

上野公園にある彰義隊の墓の近くにある隊について記された碑(左)と墓の説明板=台東区で

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 百五十年前、上野の山(現在の台東区)で彰義隊と新政府軍が戦い、新政府軍が勝利して明治維新につながった上野戦争。敗者の彰義隊の実像に迫るシンポジウム「彰義隊の上野戦争〜明治百五十年に考える」(東京新聞など後援)が十二月一日、文京区の東京大学安田講堂(本郷七)で開かれる。 (井上幸一)

 コンサルティング会社「市川総合研究所」(千葉県市川市)の主催。上野公園内にある彰義隊士の墓を守ってきた故小川ミツさんと縁のある大蔵八郎さん(69)が同社代表理事を務めている。大蔵さんはシンポの趣旨について「『明治百五十年』の節目に、幕末史の中でほとんど忘れ去られた彰義隊と上野戦争に光を当て、真実を発掘したい。有識者が彰義隊を多面的、複合的、本格的に論じることで、歴史的役割と今日的意義を提示する」と説明する。

 パネリストは、寛永寺長臈(ちょうろう)の浦井正明(しょうみょう)さん、薩摩に詳しい歴史作家の桐野作人(さくじん)さん、彰義隊士を描いた作品「合葬」を撮った映画監督の小林達夫さん、「彰義隊 われら義に生きる」などの著書のある歴史作家の星亮一さん、地域雑誌「谷中・根津・千駄木」の編集人だった森まゆみさん。このほかに社会思想史が専門の森田健司大阪学院大教授、大村益次郎に詳しい山口県地方史学会理事の山本栄一郎さん、日本近世史が専門の山本博文東京大教授も登壇する。それぞれが十五分ほどスピーチし、その後にパネル討論、客席との質疑応答を行う。

 当日は、長唄の岡安社中が、彰義隊が自らを楠木正成軍になぞらえたことを踏まえ「楠公(なんこう)」を披露。彰義隊とゆかりの深い天心流兵法師家の鍬海政雲(くわみまさくも)さんが抜刀術の演武をする予定。

 午後二時〜五時半。聴講希望者は、当日直接会場へ。開場、受け付けは午後一時から。入場料は二千円で、中学生以下は無料。全席自由。定員千百人(先着順)。問い合わせはシンポ専用メール=shogitai18@gmail.com=へ。

<彰義隊> 徳川慶喜の生家、一橋家の家臣らで1868(慶応4)年2月に結成。慶喜の護衛や江戸の警備を掲げ、隊士は3000人を超えたともいわれる。同年5月15日の上野戦争では1000人前後が戦った。最新鋭の大砲を備えた新政府軍の圧倒的な軍勢を相手に、半日で敗戦。戦場の寛永寺はほぼ焼失し、隊士の遺体は野ざらしにされた。後に266体が埋葬され、その場所に墓が建てられた。

 

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