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【東京】

性暴力を考える上映会に聖心女子大300人参加 ノーベル賞医師の活動に迫る

トークショーでコンゴの「紛争鉱物」について語る華井さん(中)と大平さん(右)、左は司会の開発教育協会・八木亜紀子さん=渋谷区広尾の聖心女子大で

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 今年のノーベル平和賞受賞が決まった、コンゴ(旧ザイール)で性暴力を受けた女性の治療を続けるデニ・ムクウェゲ医師の活動を追ったドキュメンタリー「女を修理する男」の上映会とトークショーが、渋谷区広尾の聖心女子大であり、三百人が参加した。

 映画は二〇一五年制作。「女を修理」という衝撃的な言葉は、原作本のタイトルの直訳だ。女性が道具のように扱われている現状、行政や司法が機能していない国の構造を表し、問題の包括的な解決を願って付けられた。

 百十二分の作品には、突然知らない男らに襲われ性暴力を受けた女性たち、幼児までが性被害に遭った事実に言葉を無くす医師たち、裁判で容疑を否認する男たちなどが出てくる。ムクウェゲ医師は、絶望した女性たちが再起し次世代の権利のために闘う姿に、「女性たちの行動には未来があると思える」と一筋の希望も見いだしている。

 先月二十七日にあった上映会は、この映画上映を通じて性暴力の防止策を考える任意団体「コンゴの性暴力と紛争を考える会(ASVCC)」などが主催。

 トークショーでは、東京大講師の華井和代ASVCC副代表が、性暴力を生む背景には「紛争鉱物」と呼ばれる金やスズの鉱山を武装勢力が奪い合っている現状があることを伝えた。「鉱物は私たちが使う携帯電話などにも使われている。私たちが何ができるかと話し合い、行動するのが大切」と呼び掛けた。

 二年前のムクウェゲ医師の初来日に尽力したASVCCメンバーで東大大学院生の大平和希子さんも「ムクウェゲさんが『日本には言論の自由がある』と話した言葉が印象に残っている。性暴力も、おかしいと思ったら声を上げる。一市民の私にもできることはある」と語った。 (神谷円香)

 

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