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【東京】

災害時、事業継続へ教訓 3・11で苦労した中小企業 ドキュメンタリー上映会

被災地の中小企業の状況について話す田中さん=大田区産業プラザPiOで

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 東日本大震災で被災した中小企業の経営者の苦労を追ったドキュメンタリー映像の上映会が八日、大田区産業プラザPiOであった。区内の中小企業の若手経営者ら約二十人が参加し、災害時にどのように事業継続するかについて意見を交わした。

 映像は、被災した岩手、宮城県の水産加工業者を記録した「経営者たちの戦いの記録」。震災直後の混乱した様子から、なかなか国の補助金が通らない状況、顧客を失う現実、補助金と借金を抱えて事業が軌道に乗るまでを描いた。また、五年後の姿を描いた「あの日から5年」では、震災での借入金の返済が迫る中、働き手が集まらず、厳しいままの経営状況などを紹介した。

 プロデューサーを務めた映像制作会社「ソラワン」代表の田中敦子さん(76)が、「災害時に金融機関は融資してくれない。得意先も待ってくれない。工場再建しながら、いかにつなぎ留めるかが重要になる」などと説明。取り上げた中小企業のうち一社は昨年倒産したといい「震災前に戻って同じものを作れば大丈夫という考えでは生き残れない」と災害を見据えた事業継続計画(BCP)の必要性を強調した。

 上映会に参加した機械加工会社社長の渡辺穣さん(56)は「被災地の中小企業の苦労に衝撃を受けた。被災すると一社で立ち直るのは難しい。大田の企業も危機感を持って連携していきたい」と感想を話した。ドキュメンタリー映像は、大田観光協会が区内の事業者に貸し出しをしている。 (山田祐一郎)

 

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