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【親子でぶらり 学べるスポット】

奥州関門の名城 白河小峰城(福島県白河市)

日本百名城に数えられる白河小峰城の三重櫓と前御門=福島県白河市で

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 白河市といえば松尾芭蕉(ばしょう)の「奥の細道」で知られる白河関と江戸時代後期の画家・谷文晁の達磨(だるま)図にちなんだ白河だるまが有名。もうひとつの名物といえば奥州関門の名城と謳(うた)われ、「国の史跡」に指定されている白河小峰城ではないか。

 JR東北線白河駅を出ると、目の前に三重櫓(やぐら)の天守閣が見えてくる。黒漆塗りで板張りの天守閣は小ぶりながら、優美な姿から「鶴ケ城」と称される若松城の雰囲気を漂わせている。

 白河小峰城は南北朝時代の1340年に結城親朝によって阿武隈川が近くを流れる小峰ケ岡の上に築かれた。1868年には戊辰戦争の白河口の戦いで奥羽越列藩同盟軍と新政府軍との激しい攻防の舞台となり、大半を焼失し落城した。

 城は明治維新後に廃城となったが、江戸時代の絵図を基に、1991年に三重櫓、94年に前御門が木造で忠実に復元された。だが、東日本大震災で石垣などが崩壊し、城の本丸は立ち入り禁止になった。修復工事の結果、2015年4月からは天守閣など本丸は入城可能になった。

 小峰城周辺に整備された城山公園は桜の名所として知られる。石垣を含めた全面修復は18年度になる見込みだが、白河市の顔の“復帰”に市民は「天守閣を背景に眺める桜は一番の楽しみ」と喜びを隠さない。城山公園の桜は今月中旬・下旬に満開になるが、今年も多くの花見客でにぎわうのは間違いない。

 天守閣の三重櫓に上ると遠方に甲子(かし)山が眺められる。阿武隈川源流の甲子山中には大岩風呂で知られる甲子温泉が湧いている。「寛政の改革」で知られる白河藩主・松平定信が愛した名湯だ。花見帰りに湯に浸(つ)かり歴史に思いを馳(は)せるのも楽しい。 (土田修)

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 ★メモ 福島県白河市郭内1。JR白河駅徒歩約5分。入場無料。無休。南北朝時代に結城親朝が築城した小峰城は、江戸初期の寛永4(1627)年に白河藩が成立した後、白河城主を拝命した丹羽長重が同6年に幕命により大改築に着手。約4年の歳月を費やして同9年に完成した。本丸と二の丸は石垣造りで天守閣に替わる三重櫓のほか十余の櫓が建てられた。(電)0248・22・1147白河観光物産協会

●足を延ばせば…

 ★南湖公園 白河市南湖。JR白河駅からバスで約20分。12代白河藩主の松平定信が1801(享和元)年、大沼と呼ばれていた湿地帯に築造した。国の史跡名勝。松、桜、楓(かえで)などが植えられ、四季折々の美しい風景は多くの人の憩いの場所となっている。一周約2キロの湖を点在する石碑を見ながら散策するのも楽しい。入園無料。(電)0248・22・1147白河観光物産協会

 ★白河関跡 白河関の森公園 白河市旗宿白河内7の2。JR白河駅からバスで約30分。白河関は、蝦夷に対する防衛の要地として機能した奥州三古関のひとつ。名所として、西行や芭蕉をはじめ、時代を代表する多くの歌人・俳人が歌や句を残している。関跡は見学自由。公園の入園無料(開園9〜17時)。(電)0248・32・2921

◆ひとこと

 三重櫓は本丸の北東隅に立つ。近年に城が復元された際、戊辰戦争の激戦地となった松並稲荷山の杉が使われた。内部に入ると床や柱に鉄砲玉の跡が見て取れる。

 

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