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【親子でぶらり 学べるスポット】

さかなと森の観察園(栃木県日光市) 豊かな森で魚の生態学ぶ

ヒメマスはサケ科で海に下ったのがベニザケ=栃木県日光市で

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 東照宮などの歴史遺産で知られる日光(栃木県)は、中禅寺湖、湯ノ湖、湯川などの豊かな水辺環境も人気の的だ。

 しかし、もともと華厳の滝より上流部に、マスなどの渓流魚は一切、生息していなかった。落差97メートルの同滝が魚止めとなったこと、二荒山(ふたらさん)神社の神域であったため釣りなど殺生が禁じられたことなどが理由だった。

 禁が解かれて初めて中禅寺湖にイワナが放流されたのが1873(明治6)年。以後、英国人商人トーマス・グラバーが毛針釣りを楽しむために北米産のカワマスを湯川に放流するなどして、淡水魚の半ば人工的な生息域が形つくられてきた。

 その維持、研究の中心となったのが、1906(明治39)年に中禅寺湖菖蒲ケ浜に開設された宮内省御料局直轄の日光養魚場だった。今、国立研究開発法人水産研究・教育機構と名が変わり、施設の一部が「さかなと森の観察園」として一般観覧を受け付けている。

 樹齢300年を超えるミズナラの天然林が茂る約12万平方メートルの敷地に、カワマス、レイクトラウト、イワナなどの生態を観察できる展示水槽や飼育池が点在している。夏休み期間中などは、魚に触って楽しめるふれあい体験施設も開設される。

 かつては皇族が休憩室として利用したという資料館(旧庁舎)の建物は、小さいが本格的な洋館で、さすがの風格だ。

 おさかな情報館では、魚の食べ方や水産に関するクイズに挑戦できる。秋には中禅寺湖から産卵のために遡上(そじょう)するヒメマスの群れを観察できる。 (坂本充孝)

◆ひとこと

 長崎のグラバー園は有名だが、英国人商人のグラバーは晩年を三菱財閥の相談役などとして東京で過ごした。湖畔の別荘は焼失したが、マントルピースだけが残る。

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 ★メモ 栃木県日光市中宮祠2482の3。JR日光駅、東武日光駅から東武バス・湯元温泉行きで菖蒲ケ浜下車、徒歩5分。入園料大人300円、小中学生100円。未就学児は無料。開園9〜17時(11月は16時まで、冬季は休園)。(電)0288・55・0055

●足を延ばせば…

 ★中禅寺・立木観音 日光市中宮祠2578。日光駅からバス「中禅寺温泉」下車、徒歩25分。日光開山勝道(しょうどう)上人により建立された寺で、世界遺産の日光山輪王寺の別院。毎年8月4日に湖畔の霊場を船で巡る船禅頂(ふなぜんじょう)があり、誰でも参加できる。参加冥加料は大人3000円(乗船料、弁当代)、子ども2000円(同)。(電)0288・55・0013

 ★英国大使館別荘記念公園 日光市中宮祠2482。日光駅からバス「中禅寺温泉」で乗り換え、「歌が浜遊覧船発着所」下車、徒歩10分(4〜6月)。英国外交官アーネスト・サトウの別荘として1896年に建てられた国際避暑地・日光を代表する建物。入館料大人200円、子ども100円。開館9〜17時(5月〜11月10日)。5月は原則月曜休館。(電)0288・55・0880

 

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