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【親子でぶらり 学べるスポット】

植村冒険館(東京都板橋区) 極地に懸けた男たちの夢

植村が撮影した写真が並ぶ。手前はエベレストに使用されたテントを復元したもの

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 1970(昭和45)年5月11日、標高8000メートルを超える世界最高峰エベレストの頂に、植村直己(1941〜84年)は松浦輝夫隊員と共に立った。日本人として初の登頂、世界では25・26番目の登頂に成功した。その14年後の84年2月、植村は厳冬期デナリ(マッキンリー)で世界初の単独登頂を果たすが、下山中に消息を絶つ。

 人間の可能性に挑戦し続けた植村の精神(ウエムラ・スピリット)を後世に伝えるために設立された植村記念財団が運営する植村冒険館では、植村の冒険を紹介している。現在、開催中の企画展「エベレスト 世界一高い場所へ 植村直己、日本人初のエベレスト登頂」(26日まで)では、ザックや羽毛服など、エベレスト遠征時の装備を紹介するほか、植村が山頂で撮影したカラー写真を大型パネルにして、パノラマ風に並べて、山頂の雰囲気を再現している。山頂からのカラー写真は世界初で、「この日は快晴無風で、素晴らしい眺めだったようです」と学芸員の内藤智子さん。

 日本中が注目したこの遠征には、当時の最新技術が導入された。「テントの色さえも、どんな色にするか、念入りに検討されて決められています」と内藤さん。展示しているテントは、エベレストに使用されたものを復元したテントで、制作したヨシダテント(東京都杉並区)から寄贈されたものだ。

 このほか、植村が北極点とグリーンランド単独縦断の際に使用したカメラ「ニコンF2チタン/ウエムラスペシャル」も展示、「(階段から転げ落ちるような)犬ぞりの激しい振動に耐え、マイナス30度の極寒でも動くこと」とする植村の要求に応えるため、試行錯誤を繰り返し、当時の技術を結集して作られた。ここにも、植村の夢に懸けた技術者たちの思いを垣間見ることができる。(古庄英輔)

◆ひとこと

 植村さんが登頂を果たした1970年は高度経済成長期。「好景気に沸く中で、日本中の人たちが応援した当時の雰囲気や時代背景も感じてもらえたら」と内藤さん。

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 ◆メモ 東京都板橋区蓮根2の21の5。都営地下鉄三田線蓮根駅から徒歩5分。入館無料。開館10〜18時。原則月曜と年末年始は休館。(電)03・3969・7421

●足を延ばせば…

 ★熱帯環境植物館(グリーンドームねったいかん) 板橋区高島平8の29の2。都営三田線高島平駅から徒歩約7分。東南アジアの熱帯雨林を立体的に再現。潮間帯植生、熱帯低地林、集落景観の3つの植生ゾーンに分かれた温室を中心として、雲霧林を再現した冷室もある。入館料大人260円、小中学生と65歳以上は130円、未就学児は無料。開館10〜18時。原則月曜休館。(電)03・5920・1131

 ★赤塚植物園 板橋区赤塚5の17の14。都営三田線西高島平駅から徒歩約20分。武蔵野の面影を色濃く残す赤塚の丘陵地を活用。本園と万葉・薬用園がある。本園は樹木見本園として、多くの樹種が植えられ、四季折々には野草の花も咲く。入園無料。開園9時〜16時半。(電)03・3975・9127  

 

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