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【限定 要チェック!】

46年前の未来型住居 中銀カプセルタワービル

ビルの外観。外壁に落下防止のネットもかけられている

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 未来が輝いていた1970年の大阪万博で、建築家・故黒川紀章さん設計による一つのカプセルが展示された。未来型の住居といえるそのカプセルを原型として、2年後「中銀カプセルタワービル」は生まれた。四角いカプセルが鈴なりでブドウの房のような外観。中はどうなっているのか気になっていた人にはうれしい見学会が、2年前から、毎月開かれている。

 主催は「中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト」。同ビルを貴重な建築遺産として保存したいオーナーや住民によるグループだ。「見学会が保存に役立っているんです」(前田達之代表)

 カプセルは全140戸。宇宙船のような丸窓、機能的なユニットバス、作り付けのキャビネットにはテレビやオーディオなどが収まり、今見れば“レトロフューチャー”そのもの。ただしオリジナル設備が現存するのは3戸程度だ。

 カプセルは交換できるよう設計されたが、法改正などにより、一度も交換されていない。雨漏りも激しく、廃虚化した部屋もある。

 11年前に建て替えが決まったが受注したゼネコンの倒産により中断。売却されていくカプセルを前田さんら保存派が購入。最近ではカプセル交換の可能性も見いだし保存の動きは活発化している。

カプセル内部。オリジナルは、窓側に作り付けのベッドもあった

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 2015年にはクラウドファンディングで資金を集め『中銀カプセルタワービル 銀座の白い箱舟』(青月社)を出版。支援者への返礼に「カプセル内の案内」を付けたことが、今の見学会につながった。見学後にカプセルを購入する参加者が相次ぎ、保存への大きな援護になっている。 (村手久枝)

◇中央区銀座8の16の10。見学希望者は、保存・再生プロジェクトの公式サイトでスケジュールを確認し、指定のアドレスへメールで申し込みを。参加費は1人3000円。今月は20、27日に開かれる。

 

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