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【国際】

ベルギー原発 周辺国が批判 原子炉容器にひび 稼働期限延長

ベルギー北部にあるドール原発の冷却塔=ロイター・共同

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 【ブリュッセル=共同】ベルギーの原発でトラブルによる停止が相次ぎ、周辺国のドイツやオランダ、ルクセンブルクが安全への懸念を強めている。四十年の使用期限を迎えた一部の運転を十年延長したことも不安視されており、ベルギー政府は周辺国との合同査察を実施する。

 ベルギーでは現在、北部ドールと南部ティアンジュで原発計七基が稼働。二〇二五年までの全廃が法制化されているが、政府は一四年、電力の供給不安から一五年に閉鎖予定だったドールの1、2号機の運転を十年延長することを決めた。

 また、原子炉圧力容器にひびが見つかり、検査で一四年三月から停止した別の二基について、規制当局は一五年十一月、安全が確認できたとして再稼働を認めると発表した。

 運転延長の手続きの間停止していた二基とひびのある二基はいずれも十二月に再稼働した。しかし間もなく、うち二基が故障で一時停止。このほか、ティアンジュの1号機も十二月、出火トラブルで一時停止した。

 ドール原発はオランダとの国境からわずか数キロ。ティアンジュ原発はドイツ、ルクセンブルクとの国境から六十〜七十キロに位置する。重大事故が起きれば「問題は国境でとどまらない」と三国の議員や高官らは強調する。

 東京電力福島第一原発事故後、脱原発を決めたドイツのヘンドリクス環境相は十二月下旬、「国境近くの住民は(ベルギーの)原発の安全性に確信がない。ベルギー当局は深刻に受け止めるべきだ」と厳しく指摘した。

 一方、ベルギー国内では、使用延長にも世論の反発はない状況。国外対応が課題の政府は今月、ドール原発でオランダ当局と初の合同査察を実施する。ひびのある二基の再稼働に関する当局の説明会も開く予定だ。

 

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