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【国際】

英のEU離脱派が微増 オバマ氏の「残留支持」逆効果か

 【ロンドン=小嶋麻友美】欧州連合(EU)からの離脱を問う国民投票を控えた英国で、オバマ米大統領が「残留」を英国民に訴えたにもかかわらず、直近の世論調査では逆に離脱支持が2〜3ポイント上昇したことが明らかになった。残留派が期待した「オバマ効果」はみられず、六月の投票の行方は混沌(こんとん)としたままだ。

 四月二十一〜二十三日に訪英したオバマ氏は、キャメロン英首相との共同記者会見で「英国はEUにとどまることで一層の影響力を持つ」と強調。離脱した場合、米国と貿易協定を結ぶ交渉で「英国は列の後ろに並ぶことになる」とし、英BBC放送のインタビューでは「十年かかるかもしれない」とまで述べ、離脱の経済的リスクを強く警告した。

 しかし、訪英と重なる時期に行われた世論調査会社ICMのオンライン調査では、「離脱」が前週より2ポイント増の46%、「残留」は1ポイント増の44%。ORBの電話調査では「残留」が51%で「離脱」の43%を上回るものの、残留は2ポイント減り、両者の開きが縮まった。

 二十五〜二十六日に行われたユーガブのオンライン調査でも「離脱」が3ポイント増えたが、「残留」は1ポイント増にとどまり、結果として「離脱」42%で「残留」41%を逆転した。

 訪英の前週に公表された複数の調査では、「残留」が「離脱」を10ポイントほど上回っていた。同盟国のオバマ氏の“援護射撃”で、残留派の地盤がさらに固まることをキャメロン氏らは期待していたとされる。

 ユーガブのアンソニー・ウェルズ政治社会調査部長は、「離脱」が伸びたことについて「オバマ氏のせいかどうかは不確かだが、残留に傾いた前週の調査結果が残留派の躍進の始まりだった、という考えが誤りなのは確かだ」と指摘した。

 離脱派は、オバマ氏の言及は「内政干渉」と反発していた。ICMの調査では、離脱支持層のうち「絶対に投票に行く」と答えた人が八割に上り、離脱派の意志がより強くなった傾向がみられた。ジェニファー・ボトムリー調査担当役員は「オバマ氏の発言に対する不愉快な感情を反映したのかもしれない」と分析している。

 

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