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【国際】

南スーダン安保理制裁決議案 米の賛同要求、日本難色

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 【ニューヨーク=共同】米国が国連安全保障理事会に自ら配布した武器禁輸などの対南スーダン制裁決議案を巡り、非常任理事国の日本に賛同を強く求めていることが分かった。日本は陸上自衛隊が現地の国連平和維持活動(PKO)に参加しており、治安悪化への懸念を理由に慎重な態度を取り続けている。

 常任理事国のロシアと中国が拒否権を行使しない方針を関係国に示唆したことも判明。米国は採択にあと一カ国の賛成が必要とみており、日本の動向が鍵を握る構図となっている。複数の安保理外交筋が明らかにした。

 日本が同盟国の米主導の安保理決議案に賛同しないのは極めて異例。南スーダン政府は武器禁輸に反対している。首都ジュバでのPKOに陸自を派遣している日本は、南スーダン政府と国連との関係が険悪になることで情勢が流動化するのは避けたい考えで、難色を示している。

 ただ日本がこのまま賛同しなければ同盟国主導の決議案が採択されない可能性があり、難しい決断を迫られている。

 決議案は南スーダン政府や反政府勢力への武器禁輸が柱。米国のパワー国連大使は南スーダンの民族間の憎悪が虐殺行為につながると警戒を強めており、制裁決議案を近日中に採択したい意向で、日本の説得に全力を挙げている。

 安保理が今年八月にジュバの治安維持のため、周辺国からPKO要員四千人の増派を決定した際、南スーダン政府が主権侵害と反発したことも、日本の慎重姿勢の要因になっているとみられる。

 安保理決議は全十五理事国のうち九カ国以上が賛成し、かつ米英仏中ロの五常任理事国が拒否権を使わなかった場合に採択される。決議案を支持しているのは米英仏やスペインなど計七カ国。米国は、これまで賛同していなかったセネガルの支持取り付けに自信を深めており、日本の賛同を得て採決に持ち込みたい考えだ。

 決議案は今後一年間にわたり、南スーダン政府や反政府勢力への武器関連物資の輸出や軍事活動に関する財政支援を禁止すると明記。渡航禁止や資産凍結の対象としてルエス情報・放送相や反政府勢力トップのマシャール前第一副大統領ら三人を追加するとしている。

 <南スーダン情勢> 南スーダンは20年以上の内戦を経て2011年7月、スーダンから分離独立。13年12月以降、政府軍と反政府勢力との内戦状態になり、昨年8月、双方が和平協定に署名、今年4月に双方が参加する移行政権が発足した。しかし7月に首都ジュバで戦闘が再燃。反政府勢力トップのマシャール前第1副大統領は「和平合意は崩壊した」とし、政府側との対話の行方次第では内戦を継続する意思を示している。(共同)

 

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