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【国際】

北朝鮮への強硬策強調 米国務長官、アジア3カ国歴訪

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 【ワシントン=後藤孝好】米国のティラーソン国務長官は十九日までの日本、韓国、中国の東アジア歴訪で、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への対応を最優先課題に掲げ、協議を重ねた。一連の協議でティラーソン氏は、軍事力行使を含む強硬策の必要性を強調。日韓両国とは圧力強化で一致したものの、対話を優先させたい中国との認識の差は埋まらなかった。

 トランプ米大統領は、四月上旬に米国で予定される習近平国家主席との初会談で、経済制裁の完全な履行なども要求する構えだ。

 ティラーソン氏は今回の歴訪で、北朝鮮との対話を前提として非核化を促したオバマ前政権の「戦略的忍耐」について「この政策は終わった」と強調。さらに「過去二十年間の政策は失敗だった。新たなアプローチが必要だ」と述べ、共和、民主両党の歴代政権で引き継がれてきた対北政策の大幅な見直しを表明した。

 「米国はこれまで北朝鮮に対し、一三・五億ドル(約千五百億円)を援助したが、核能力向上とミサイル発射の増加を招いただけに終わった」とも指摘。外交・安全保障分野でも取引(ディール)の成果を重視するトランプ氏は「北朝鮮が何年もの間、米国を手玉に取ってきた」と現状に不満を募らせている。

 北朝鮮は、ティラーソン氏の歴訪を見計らったように、新型の高出力ロケットエンジンの地上燃焼実験が成功したと主張。トランプ氏は十九日、挑発を強める北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長について「極めて悪い振る舞いをしている」と批判を強めた。

 当面の圧力強化の具体策として、ティラーソン氏は保守系サイト「インディペンデント・ジャーナル・レビュー」のインタビューで、国連安全保障理事会決議に基づく対北制裁の完全な履行が「第一の選択肢」と明らかにし、追加制裁を検討する考えも示した。

 制裁の実効性を高めるには北朝鮮の貿易総額の九割を占め、最大の後ろ盾である中国の協力が欠かせない。だが、王毅外相はティラーソン氏との会談で制裁履行とともに「対話の重要性」を主張。米軍の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備にも明確に反対する考えを伝えるなど、温度差は埋まらないままだった。

 習氏訪米を確定させたいティラーソン氏は強く反論しなかったとみられ、米中間の課題は来月の首脳会談に持ち越された。

 

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