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【国際】

「手切れ金」本格議論へ 英・EU離脱交渉 17日再開

 【ロンドン=阿部伸哉】英国が欧州連合(EU)を離脱する交渉は十七日から再開され、序盤の難題である「手切れ金」の議論が本格化する。双方とも国民の税金が関わる問題だけに譲歩は難しい。しかし、交渉がここでつまずくと原則二年と決められた交渉は時間切れになり、英国は何の合意もなくEUから切り離される事態になりかねない。

 「私が見た限り、EUの要求額は法外だ。『勝手に言ってなさい』という気がする」。十一日の英下院本会議で「離脱強硬派」とされるジョンソン外相が挑発的に答弁。すると翌日に、EUのバルニエ首席交渉官は記者会見で「身代金の要求でも制裁金でもない。加盟費の精算だ」と反発した。

 EUは英国側に、今後数年分の分担金や、職員年金などの未払い金の精算を求めている。双方で算定方法を協議するが、EUの見積額は最大一千億ユーロ(約十三兆円)との情報もある。

 英国は二〇一五年度、受け取った補助金などを差し引き、ドイツに次ぐ百八億ポンド(約一兆六千億円)をEUに拠出。この分がそっくり消えれば、ドイツやフランスなど有力国につけが回るだけに交渉は真剣だ。

 EU側のもう一つの優先事項は、三百万人ともいわれる英国内で暮らすEU市民の法的保護だ。一定期間在住するEU市民の教育や年金などの権利は、離脱後も英国内法で保護される。しかし、EU側は、権利保護については欧州司法裁判所が最終的に判断すると主張。英政府は「英司法権の侵害」と反発している。

 ただ英国は、「手切れ金」と「市民の権利」の交渉が終わらなければ、自由貿易協定(FTA)への協議に進めない「二段階方式」に同意済みだ。交渉期限は一九年三月。バルニエ氏は「時計の針は着実に進んでいる」と述べ、英国側に譲歩を迫っている。

 

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