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【国際】

劉暁波氏死去からあす1カ月 劉霞さん、なお軟禁

 【北京=安藤淳】中国のノーベル平和賞受賞者、劉暁波(りゅうぎょうは)氏=当時(61)=死去から十三日で一カ月。当局は抗議活動への警戒を緩めておらず、劉氏の妻、劉霞(りゅうか)さん(56)や支援者の軟禁は解かれていない。劉霞さんの弁護士は「彼女の希望通り早く出国させてほしい」と訴えている。

 劉氏を支援した人権活動家は、現在も軟禁状態が続く。劉氏の仮釈放が伝えられた六月以降、北京市内で軟禁状態にある人権活動家、胡佳(こか)氏は本紙の電話取材に「劉氏の最後は自由も尊厳もなかった。今心配なのは劉霞さんだ」と話す。

 香港の中国人権民主化運動センターなどによると、劉氏の葬儀後、劉霞さんは南部の雲南省に連れ出され、行方が分からなくなっていたが、八月初旬に北京に戻り、友人宅で軟禁されているとの情報がある。

 一方、劉氏の死は中国国内では一部メディアの英語版以外は報道されず、庶民には知られていない。死去から一週間は規制をかいくぐり、ネットで死を悼む書き込みがあった。しかし、その後は当局の規制を受けにくいとされる連絡アプリも、一部で追悼や抗議の画像が送信できなくなった。画像が拡散しない措置が取られたとみられる。「劉暁波」「劉霞」で検索しても、結果は表示されない。

 劉氏の弁護士、莫少平(ばくしょうへい)氏は「劉氏が亡くなってから一カ月たったが、一刻も早く劉霞さんを解放してほしい。彼女自身は罪を犯していないのだから」と訴える。

 米政府系メディアのボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、米国やドイツが劉霞さんを出国させるために外交努力を続けており、各国は今秋の中国共産党大会前に出国できることを期待しているという。

<劉暁波> 中国の作家で民主活動家。米コロンビア大客員研究員だった1989年、民主化を求める学生らの運動を弾圧した「天安門事件」で、学生を支援。2008年、言論の自由を訴える「08憲章」を発表し拘束され、国家政権転覆扇動罪で11年の判決を受け服役した。10年に獄中でノーベル平和賞を受賞。末期の肝臓がんで国外での治療を希望したが、遼寧省瀋陽市の病院で死亡、遺骨は海葬された。

 

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