東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 8月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

太平洋の楽園、不安色濃く 北ミサイル計画に備えるグアム

12日、米領グアムで、海水浴を楽しむ観光客ら=共同

写真

 【グアム=共同】遠浅の透き通ったビーチが広がり、夏休みを過ごす日本などからの観光客でにぎわう太平洋の“楽園”米領グアム。北朝鮮のミサイル発射計画を受けて米国と北朝鮮の応酬がエスカレートする中、住民の間に不安や戸惑いの声が広がる。グアム当局はミサイルに核弾頭が装備されている可能性も想定して、着弾時の対応マニュアルを緊急作成し、ウェブサイトなどで配布し始めた。

 「どこに行ってもミサイルの話ばかり。テレビやインターネットでもいろいろな情報があり、すごく心配だ」。旅行会社に勤務する女性(46)が不安そうな表情を浮かべた。グアムへは昨年約百五十三万人(当局統計)が訪れ、うち約半数を日本人が占めた。千葉県から家族とダイビングに来た女性(60)は「騒ぎになっているとニュースで見た。とても怖い」と話した。

 これまでも北朝鮮は米軍の要衝グアムを狙う中距離弾道ミサイル「ムスダン」の開発を進めてきた。最近は大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」などの発射実験「成功」を相次いで宣言。グアムでは北朝鮮ミサイルは「現実の脅威」(三十代男性)との認識が広がっており、タクシー運転手の女性は「ミサイル発射能力は確実に向上しているようだ。グアムは今や日本、韓国と同じ恐怖に直面している」と懸念を示す。

写真

 カリフォルニア州から観光に来た男性(52)は「トランプ大統領と北朝鮮は挑発し合っているだけだと思うが、引っ込みがつかなくなるのが怖い」と述べ、事態打開の必要性を訴えた。

 地元紙によると北朝鮮がミサイルを発射した場合、十四分後にはグアムに到達するとして当局者は警報に注意するよう呼び掛けた。

 グアム当局の非常事態対応マニュアルは「差し迫ったミサイルの脅威に備えて」と題され、ミサイル発射警報が出た際はコンクリートの建造物の中に隠れることや、失明の恐れがあるため爆発の閃光(せんこう)を見ないようにすることなどを強調。飛散する破片に放射性物質が含まれていることもあるとして、着ていた服を脱いでポリ袋に密封することなど核弾頭を想定したとみられる指示も含まれている。

 グアムのカルボ知事は十一日の記者会見で「脅威のレベルはこれまでと同様で高まっておらず、グアムは安全だ」と不安払拭(ふっしょく)に努める一方で、住民に注意を呼び掛けた。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】

PR情報



ピックアップ
Recommended by