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【国際】

中国、北との合弁企業閉鎖 米大統領らの訪中控え協調姿勢

 【北京=秦淳哉】ティラーソン米国務長官の訪中を前に、中国商務省は二十八日、国連安全保障理事会による十一日の制裁決議に基づき、北朝鮮系合弁企業などを決議から百二十日以内に閉鎖するよう通知。国際社会との協調姿勢を前面に出した。米政府は、北朝鮮への石油の全面禁輸に中国の協力を取り付けたい考えだが、北朝鮮に対するいっそうの締め付けは、北朝鮮のロシア依存を深める結果を招きかねない。十月十八日からの中国共産党大会や十一月のトランプ米大統領の訪中に向け、各国のぎりぎりの駆け引きが続く。

 三十日に北京入りするティラーソン氏は、習近平(しゅうきんぺい)国家主席や外交トップの楊潔チ(ようけつち)国務委員、王毅(おうき)外相と会談する予定で、トランプ氏訪中の調整のほか、北朝鮮問題や米中の通商問題を協議する見通し。中国は制裁の成果をアピールして石油全面禁輸を回避し、米朝の対話による解決を呼びかけるとみられる。

 中国商務省の通知によると、閉鎖対象は、北朝鮮の個人や団体が設立した合弁企業のほか、中国と北朝鮮が国外に設立した合弁企業も含まれる。合弁企業は北朝鮮が外貨収入を得る手段にもなっており、核・ミサイル開発に使われる可能性のある資金源を断つ狙いがある。

 九月三日の北朝鮮による六回目の核実験を受けて、中国は圧力姿勢を強め、商務省は二十三日に、安保理決議に基づく石油精製品の輸出制限と繊維製品の輸入禁止を発表したばかり。中国政府は公式には認めていないが、主要金融機関は北朝鮮関係者へのサービスを停止し、事実上の独自制裁を実施している。

 今回の共産党大会では、指導部メンバーの大幅な入れ替えが予定されており、大会前に朝鮮半島の緊張が高まれば党内に亀裂を生む事態も懸念される。習指導部は制裁履行で北朝鮮の挑発行動を抑える一方、武力行使も辞さない構えの米政権をけん制し、政治的安定を確保したい考えだ。

 一方、北朝鮮外務省の崔善姫(チェソンヒ)北米局長は二十九日、モスクワでロシア外務省のブルミストロフ特任大使と会談。米国などを刺激している。

 

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