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【国際】

北レーダー 電力不足で夜停止? 米軍機に無反応 韓国分析

 【ソウル=上野実輝彦】米軍のB1戦略爆撃機などが九月に北朝鮮東方沖に飛来した際、北朝鮮のレーダーが機能していなかったとの見方が韓国で浮上している。有識者は電力不足でレーダーが稼働していなかったり、爆撃機が備えるステルス機能のためレーダーで捉えきれなかった可能性を指摘。一方で「捕捉はしたが対応はしなかった」と分析し、北朝鮮の警戒態勢を軽視すべきではないとの見方も根強い。

 米軍は九月二十三日深夜、B1とF15戦闘機を派遣。南北軍事境界線を越えた北朝鮮東方沖など「今世紀で最も北まで飛行」(米国防総省)させ、自ら飛行経路も公表した。韓国国家情報院は国会報告で、北朝鮮が当時「何も対応しなかった」と説明し、中国やロシアに飛来を確認していたとの見方を示唆。報告を受けた議員は「予測困難な時間帯で、レーダーで捕捉できなかった」と推測した。

 北朝鮮は地対空ミサイルSA5のレーダー(最大探知距離六百キロ)など二百基以上のレーダーを備え、過去の爆撃機の飛来も独自に把握してきたとされる。しかし、韓国国防研究院北朝鮮研究室の李昊〓(イホリョン)室長によると、レーダーの稼働には「相当の電力を消耗する」。北朝鮮は慢性的な電力不足状況にあるとされるため、李氏はレーダーを常時稼働させるのは危機が迫った時に限られ、今回のような夜間は稼働していなかったとみる。

 東洋大統一軍事研究所の鄭永泰(チョンヨンテ)所長は、敵レーダーをかいくぐるステルス機能をB1が備えていることに注目。北朝鮮がB1に言及したのは飛来の六日後で、鄭氏は「即座に反応しなかったのは異例だ」として、捕捉できなかった可能性が高いとみる。

 一方、元海軍将校で慶南大極東問題研究所の金東葉(キムドンヨプ)教授は、北朝鮮が過去のB1飛来を把握していたことから「反応がないという理由だけで捕捉できなかったと断定するのは困難」と、あえて対応しなかった可能性を指摘し、北朝鮮を侮らないよう強調している。

 ※〓は日へんに令

 

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