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【国際】

「平壌1週間不在で拘束」 北朝鮮 強まる住民統制

 【北京=城内康伸】北朝鮮の秘密警察・国家保衛省が八月に平壌で開いた住民向けの講演で、当局に無届けで平壌を一週間以上不在にした者がいれば、ただちに拘束すると布告した、と北朝鮮関係者が明らかにした。北朝鮮は核実験と弾道ミサイル発射実験を繰り返し、対外的に強硬姿勢を続ける一方で、国内では住民への統制を強化しているもようだ。

 北朝鮮では移動の自由が厳しく制限されている。例えば、平壌市民が市外に出る場合、地元当局で出張証明書の発給を受け、目的地でも、当局による到着の確認を受ける必要がある。

 関係者によると、以前は当局者にわいろを渡すなどして無届けの移動が黙認されるケースもあったが、統制が強化された。八月の講演では、住民の相互監視のため二十〜三十世帯で構成される「人民班」の班長ら参加者に対し、地元を無断で離れた住民がいれば、ただちに当局に通報するよう指示が出たという。

 無届けのまま一週間、平壌を離れ、再び戻ると、地元保衛機関に即座に逮捕され、拷問を伴う厳しい取り調べに遭うとされる。関係者は「一週間という期間の設定について、それだけの時間があれば、南朝鮮(韓国)に渡って、反体制教育を受けてきた可能性が十分に考えられるとの説明だった」と証言。講演では南北を往来して摘発された数件の事例も紹介された。

 また、平壌市内の飲食店に対し、営業を午後十時までに制限する方針が明らかにされた。さらに、当局の許可なく店で客に酒を販売すれば、平壌市外へ追放されるという。

 韓国の情報機関・国家情報院は八月下旬、国際社会の制裁強化に伴い、北朝鮮住民の間に疲弊感が広がっていると指摘。保衛省が体制に不満を持つ者を探し出し、前科がある人々らとともに、平壌から追放していると明らかにしている。

 北朝鮮の国家保衛省は五月、米韓両国の情報機関がロシアで林業に従事していた北朝鮮労働者を買収してテロリストに仕立て、帰国後に「最高首脳部」を狙ったテロを実行するよう主導していた、と発表したことがある。

 

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