東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

北情報機関トップ 軍幹部が就任か サイバー攻撃など関与も

 【北京=城内康伸】北朝鮮情報機関トップの偵察総局長に、七日に開かれた朝鮮労働党中央委員会全員会議(総会)で党中央軍事委員に選出された張吉成(チャンギルソン)朝鮮人民軍上将が就任したとみられる、と北朝鮮関係者らが明らかにした。前任の金英哲(キムヨンチョル)党統一戦線部長は強硬派として知られ、北朝鮮消息筋の間では、新任の張氏が、金正恩(キムジョンウン)党委員長の信任を一層厚くするため、韓国などに挑発を仕掛ける可能性を懸念する声もある。

 張氏は一九四七年生まれで、八四年に偵察総局の前身、人民武力部偵察局七部副部長、九三年に同局七処長を歴任するなど工作機関生え抜きとされる。

 今回の労働党中央委の総会で、党中央委員候補と同時に、国防政策を決定する党軍事委員に選ばれ、権力内部で急浮上。北朝鮮関係者によると、党中央委の総会開催に先立つ九月以前、偵察総局長に任命された、としている。

 前任の金英哲氏は二〇〇九年ごろ、前身の偵察局やその他の工作機関が統合されて偵察総局が設立されると、初代局長に就任。昨年一月ごろ、党書記(現在の党副委員長)と党統一戦線部長に就き、偵察総局長ポストは空席が続いていたもようだ。今回、偵察総局の組織改編が行われた、との未確認情報もある。

 米財務省によると、偵察総局は武器取引に深く関与しているほか、主なサイバー作戦を主導。米メディアは今年六月、世界で約三十万件の被害が出た五月の大規模サイバー攻撃も偵察総局傘下のハッカーが実行した可能性が高い、という国家安全保障局(NSA)の報告書内容を伝えた。

 国連の安全保障理事会は昨年三月に採択した制裁決議で偵察総局を制裁対象に指定。今年二月に起きた、正恩氏の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏暗殺事件にも、偵察総局の工作員が関与した疑いが指摘されている。

 韓国政府は、一〇年三月の韓国哨戒艦沈没を偵察総局の犯行とみている。金正恩政権は韓国側の対話呼びかけに応じず、国際社会との対決姿勢を強めており、北朝鮮消息筋は「強硬派だった前任者(金英哲氏)を意識し、張氏がトップに就いた偵察総局が、新たな工作や挑発を行うことも排除できない」と警戒する。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報



ピックアップ
Recommended by