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【国際】

トランプ氏、政権幹部の意見無視 国際合意に背北問題にも影

 トランプ米大統領が、オバマ前政権下で結ばれたイラン核合意の実効性を認めない方針を表明。自らの論理で外交上の合意をほごにしようとする姿勢は米国の信用を傷つけ、国際社会には不安が広がった。

 「国防長官、国務長官、統合参謀本部議長、大統領首席補佐官、国家安全保障問題担当大統領補佐官。彼らの意見を、大統領は結局全て無視した」。米政権内の二人が米メディアに明かした。

 転換点は約三カ月前の七月十七日。核合意の履行状況を判定する九十日ごとの期限が迫る中、合意は地域の安定に貢献していると訴えるティラーソン国務長官らにトランプ氏が激しく抵抗した。数時間の激論の末、トランプ氏は渋い表情で「認めるのはこれが最後だ」と宣告。次回期限の十月十五日までに別の選択肢を示すよう宿題を出し、並み居る高官を当惑させた。

 合意を破棄せずに大統領の顔を立てる方法として高官らがひねり出したのは、イランの合意順守を認めず、合意の実効性に疑念を表明した上で、合意が破棄される制裁再発動は求めずに議会に判断を委ねるという苦肉の策だった。

 合意の立役者とされる欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表は、二国間協定のように一国の指導者が勝手に破棄できる合意ではなく、国際条約でもないので一方的な脱退もできないと指摘。「米大統領の権力は絶大だが、この場合は通用しない」と皮肉を込めた。

 ワシントン・ポスト紙は、北朝鮮にも「米国は信用できない」と思わせてしまい、北朝鮮核問題の解決にも影を落とすと警鐘を鳴らした。

  (共同)

 

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