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【国際】

イラク軍、キルクークに進軍 クルド実効支配地、衝突か

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 【カイロ=奥田哲平】イラク軍は十六日未明(日本時間十六日朝)、クルド自治政府が実効支配するイラク北部の油田都市キルクークに進軍を開始した。一部地域では自治政府の治安部隊ペシュメルガとの交戦が発生したもようだが、具体的な状況は不明。クルドの分離独立問題に端を発した対立は、本格的な武力衝突の危険性が高まる緊迫した状況になっている。

 ロイター通信によると、中央政府のアバディ首相は「軍事施設や民間人の保護」を軍に指示。キルクーク南部にいたイラク軍やイスラム教シーア派民兵が北に向かって進軍を始めた。市中心部から北西八キロにあるペシュメルガの「K−1空軍基地」や石油精製施設などの制圧が目標とみられる。イラク国営テレビは「広範囲を制圧下に置いた」と伝えたが、クルド側は否定している。

 一方、クルド系メディア「ルダウ」は十六日未明、キルクーク南部でペシュメルガとイラク軍が交戦していると伝えた。自治政府は約三千人の増派を決め、基地では兵士が攻撃に備えている。

 また、キルクークのカリム州知事は住民に対し、武器を取って防戦するよう呼び掛けた。

 これに先立ち十五日午後に中央政府は、自治政府がトルコの非合法武装組織クルド労働者党(PKK)をキルクークに動員したと指摘。「宣戦布告だ。黙認するのは不可能だ」と非難し、自治政府が即座に否定した。

 キルクークはクルド人自治区の外にあるが、過激派組織「イスラム国」(IS)が台頭した二〇一四年六月以降はクルド側が実効支配を続ける。自治政府が先月二十五日、キルクークを含んで独立の是非を問う住民投票を強行した。

 

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