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【国際】

「無声映画がトーキーに」 重力波観測 宇宙科学新時代へ

16日、ワシントンで中性子星の合体で発生した重力波を観測したと発表するライツィー博士=共同

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 【ワシントン=共同】中性子星の合体を観測した米国の重力波望遠鏡LIGOなどのチームが十六日、米首都ワシントンで会見し、LIGOを率いるデービッド・ライツィー博士は「一つの天体現象を多角的に観測できた。無声映画が(音声付きの)トーキーになったような進歩だ」と話し、宇宙観測が新たな時代に入ったことを強調した。

 中性子星の合体は重力波とともに、爆発による光も同時に放ったため、二種類の原理的に全く異なる信号を捉えることができた。映画に例えれば光が映像、重力波が音声。観測に深みが増した。

 鉄より重たい「重元素」がどこで生まれたか、太陽が出す全エネルギーの十倍以上をたった数秒で放つ「ガンマ線バースト」がどこで発生するのか。これらは長らく謎とされてきたが、今回の観測で中性子星の合体によるものだと示された。

 会見に出席した研究者らは「百年前からのいくつもの宿題が、数日間の観察で解決した」と興奮気味に話した。

 ハワイのすばる望遠鏡などで参加した日本のチームも十七日午前、東京大で記者会見。国立天文台の吉田道利ハワイ観測所長は、重力波を起こした天体現象や位置が今後よく分かるようになると説明。日本の重力波望遠鏡かぐら(岐阜県飛騨市)が完成すれば「精度が一桁上昇する」と話し、日本のさらなる貢献に期待を寄せた。

 

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