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【国際】

キルクーク周辺をイラク政府が掌握 クルド内部対立

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 【カイロ=奥田哲平】ロイター通信によると、イラク中央政府は十七日、北西部シンジャールなどクルド自治政府の実効支配地域を相次いで掌握した。北部の油田都市キルクーク制圧に続く攻勢。独立国家樹立を目指したクルド自治政府トップ、バルザニ議長は窮地に陥った。

 イラク軍やイスラム教シーア派民兵は十七日、キルクークの全油田を制圧。北西部シンジャールやイラン国境ハナキンなどを掌握した。自治政府の治安部隊ペシュメルガは撤退した。

 いずれも元々は中央政府の管轄だが二〇一四年以降に自治政府がISから奪還し支配下に置いた。アバディ首相は十六日、キルクークを含めた全地域にイラク国旗掲揚を指示していた。

 ペシュメルガ退却は自治政府の二大勢力の内部対立を表面化させた。ペシュメルガにはバルザニ議長率いるクルド民主党(KDP)と今月死去したタラバニ前大統領のクルド愛国同盟(PUK)系列部隊がある。

 PUK幹部は本紙取材に、イラク軍がキルクーク市街に入る直前、PUKがバルザニ氏側と水面下で交渉したと明かす。「内戦になればこの三年間で得た権利を失うとバルザニ氏側に説明したが反応はなかった」と指摘。PUKが事前にシーア派民兵側と接触していたことも認めた。

 キルクークの油田は自治政府の主な歳入。中央政府の制圧により自前の財政運営は困難になりそうだ。クルド自治議会の第二党「変革」は十七日、自治政府解散を求めた。

 

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