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【国際】

高高度ミサイル、中国が歩み寄り 韓国と関係改善の兆し

 【ソウル=上野実輝彦、北京=秦淳哉】中国、韓国両政府は十月三十一日、十一月にベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)で、習近平(しゅうきんぺい)国家主席と文在寅(ムンジェイン)大統領が会談すると発表した。在韓米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備について、反発してきた中国が「韓国の立場に留意する」と歩み寄りの姿勢を表明。悪化していた中韓関係が改善に向かう可能性がある。

 韓国外務省によると、中韓両国は「全ての分野の交流・協力を早期に正常な軌道に乗せる」ことで合意。THAADについて中国側は、「国家の安全保障を守るため反対」と従来の立場を維持しつつも、中韓が「軍当局を通じて意思疎通していく」ことで一致した。

 中国では今年最大の政治イベントと位置付けた共産党大会が十月二十四日に閉幕。習氏は「一強体制」を盤石にし、十一月上旬に初めて訪中するトランプ米大統領との会談では北朝鮮問題が最大の焦点となる。武力行使を辞さない構えの米国に対し、韓国との外交関係を軌道修正し、中韓が一致して平和的解決を図るとの思惑がある。

 韓国政府によると、関係改善への協議が始まったのは二十カ国・地域(G20)首脳会合での首脳会談後の七月から。THAADを巡り、中国は韓国系スーパーの営業や韓国向け団体旅行の規制など事実上の経済報復を実施。韓国経済界では政府に対処を求める声が強まり、中韓は七〜九月の間に数回、水面下で接触した。

 北朝鮮が繰り返す軍事挑発も関係改善の流れを後押しした。ただ、中国としてはTHAAD配備で韓国が日米との軍事的連携を強めるとの懸念も拭い切れない。中国外務省の華春瑩(かしゅんえい)報道副局長は三十一日の定例会見で「韓国が言行を一致させ、関係する問題を適切に処置することを希望する」と述べ、注意深く推移を見極める姿勢を強調した。

 

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