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【国際】

バングラにロヒンギャ難民60万人超 長引く避難あつれきも

3日、バングラデシュのコックスバザール南方で、ミャンマーから逃れ、難民化したヒンズー教徒ら=北川成史撮影

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 【コックスバザール(バングラデシュ南東部)=北川成史】ミャンマーで迫害されたイスラム教徒少数民族ロヒンギャの難民六十万人以上が集まるバングラデシュ国境で、難民と他宗教の信者や地元住民とのあつれきが懸念されている。避難の長期化はさまざまなトラブルを生みかねず、ロヒンギャ問題の早期解決を求める声が上がっている。

 コックスバザール南方のヒンドゥパラには、八月二十五日にミャンマー西部ラカイン州でロヒンギャ武装勢力と治安部隊が衝突後、同州から避難したミャンマー人のヒンズー教徒約四百人が暮らす。

 「見てくれ」。モドゥランパルさん(35)は両腕を差し出した。ひじ付近に黒い筋が走る。「ロヒンギャに縛られた痕だ」

 モドゥランパルさんによると、ロヒンギャ武装勢力に「(ヒンズー教徒を)殺す」と脅され、バングラデシュに避難。その後、ミャンマーにいたころに売った牛の代金を巡り、難民キャンプに移住した知人のロヒンギャとトラブルになり、両手を縛られて集団で暴行を受けた。仲間の一人は首を切られて殺され、別の一人は行方不明だという。

 モドゥランパルさんは「ロヒンギャには危険な人間もいる。そばで暮らしたくない」と不信感を表す。

 「トムトム(三輪タクシー)の値段が二倍以上になった」。地元ジャーナリストのモハンマド・シッダルさん(52)によると、難民の流入で物価が上昇。交通量が多くなり、渋滞が悪化した。見ず知らずの人が増え、外出を怖がる子どももいるという。

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 シッダルさんは「『人道的に受け入れたが、自分たちにメリットがないのでは』と感じている地元住民は多い」と明かす。

 「仕事もせず、キャンプでの生活が長引けば、ロヒンギャの間に過激な思想が入り込む」。シッダルさんは懸念を交えて訴えた。「全ての元凶はミャンマーがロヒンギャに市民権を与えていないから。早く権利を認め、故郷に戻すべきだ」

 

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