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【国際】

サウジが王子、閣僚数十人を拘束 皇太子の権力強化狙う

 【カイロ=奥田哲平】中東の衛星放送アルアラビーヤによると、サウジアラビアは四日、ムハンマド皇太子をトップとする「反汚職委員会」を設置し、十一人の王子や現職閣僚四人、大臣経験者数十人を拘束した。サルマン国王に代わって実権を握り、急速な経済改革や強硬な外交姿勢が目立つ皇太子が反対派を抑え込む狙いがあるとみられる。

 国王の勅令は「わが国は汚職を根絶し、腐敗の責任を取らない限り存続しない」と指摘。アルアラビーヤ(電子版)はムハンマド皇太子が今年五月に「王子であろうと大臣であろうと、法の上には誰もいない」と語った映像を掲載した。

 サウジは被拘束者の名前を公表していないが、ロイター通信によると、ムトイブ王子やワリード王子が含まれる。ムトイブ氏はアブドラ前国王の息子に当たる有力者。ワリード氏は前国王のおいに当たる。

 二人以外にも大手テレビ局や建設会社などの経営者ら、海軍司令官らが拘束されたとみられる。ただ、具体的な汚職容疑は不明だ。

 サルマン国王は今年六月に王位継承順位一位だったムハンマド・ビン・ナエフ内相を解任し、六男のムハンマド皇太子を昇格させ、王位継承を確実にしている。今回の拘束が事実だとすれば、皇太子への権力の一極集中が進む。

 ただ、イランと「代理戦争」を繰り広げるイエメン内戦に戦費をつぎ込み、カタールとの国交断絶は解決の見通しが立たない。女性の自動車運転を解禁するなどの改革は、保守的な宗教界や王族から反発を招いている。粛清ともいえる突然の大量拘束は、国内外の政財界に動揺を広げそうだ。

 

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