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【国際】

弾道ミサイル「イランが供給」 サウジ 軍事侵略と批判

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 【カイロ=奥田哲平】中東の衛星放送アルアラビーヤによると、サウジアラビアのムハンマド皇太子は七日、イエメンから発射された弾道ミサイルについて、イランが供給したと断定、「直接の軍事侵略だ」と批判した。イランとサウジが「代理戦争」を繰り広げるイエメン内戦を通じ、両国の非難の応酬が激化している。

 ミサイルは四日夜、イスラム教シーア派武装組織フーシ派が首都リヤド近郊の国際空港を標的に発射し、サウジ軍が迎撃。サウジ主導の連合軍は、「フーシ派の危険性増大の背景には、イランの支援がある」として、自衛措置を講じる用意があるとけん制。イエメンとの陸海空の往来を一時的に全て閉鎖すると決めた。

 トランプ米大統領も「ミサイルはイランによるものだ」と指摘したが、イランのジャファリ革命防衛隊司令官はフーシ派へのミサイル提供を否定。イランのザリフ外相は「サウジは不安定な行動や危険な挑発で忙しい」と皮肉った。

 AFP通信によると、国連は七日、サウジ主導の有志軍に対し、陸海空の往来を封鎖したイエメンへの措置を解除するよう求めた。

 イランとサウジは二〇一六年一月に国交を断絶。イエメンではサウジが推すハディ大統領派とフーシ派が泥沼の内戦を続ける。ただ、ミサイルがサウジ領内に発射されたのは初めてではない。カイロアメリカン大のサイド・サデク教授(政治学)は、権力を掌握したムハンマド皇太子が求心力維持のために、「外敵による緊張を作り出そうとした」と指摘。親サウジのレバノンのハリリ首相が四日にイランの影響力拡大を非難して、辞意を表明したのも同様の狙いからだとみる。

 サウジは四日、汚職対策として王子や閣僚らを大量拘束。王子らは皇太子の外交政策に批判的だったとされる。サウジが反体制派を支援したシリア内戦は、イランが支えるアサド政権軍の軍事的優位が固まりつつあり、イエメンでも連合軍の空爆による民間人の犠牲者増加が国連で非難されている。

 

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