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【国際】

世界の平均気温 過去3番目の高さに 目標達成に強い危機感

 【ボン(ドイツ西部)=垣見洋樹】地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の運用ルールづくりを進める国連気候変動枠組み条約第二十三回締約国会議(COP23)が六日、ボンで開幕したのに合わせ、世界気象機関(WMO)は、二〇一七年の世界の平均気温が過去三番目に高くなるとの見通しを発表した。緊急の取り組みを求める機運がさらに高まりそうだ。

 二〇年に開始するパリ協定は、今世紀中の気温上昇を産業革命前から二度未満とする目標を掲げる。しかし今年はすでに一・一度上昇。会議参加者からは目標達成に向けて強い危機感が示された。

 会議のホストを務めるフィジーのバイニマラマ首相は、気温上昇の影響を受けやすい島しょ国の立場で、「ここが正念場だ」と強調し、エスピノザ条約事務局長は「地球の生活が脅威にさらされている」と警告。またブラジルのクルス環境副大臣は「(協定が開始する)二〇年の前から断固とした行動が求められる」と、より積極的な取り組みの必要性を訴えた。

 世界気象機関によると、石油や石炭の燃焼で発生する温室効果ガスによって、長期的に温暖化の傾向が進んでいる。今年は史上最も高温だった一六年を下回るが、一五年とほぼ同じ暑さを記録する見込み。

 ターラス事務局長は「われわれは異常気象に直面している」と述べ、カリブ海の大型ハリケーンやアジアでの豪雨による洪水、東アフリカの干ばつを挙げた。

 国連環境計画は先月三十一日、パリ協定のもとで各国が掲げる温室効果ガスの削減目標を達成したとしても、今世紀末には気温が三度上がる可能性が高いとの報告書をまとめた。

 こうした予測を受け、パリ協定からの離脱を表明したトランプ米政権の残留を望む声も強まりそうだ。エスピノザ氏は、独紙フランクフルター・アルゲマイネに「米国が協定のもとで協力を続けることを望む。米国を最近直撃した(ハリケーンなどの)異常気象やフロリダ半島の海面上昇などで気候変動への意識も高まるだろう」と指摘した。

 

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