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【国際】

北、核開発加速も 米中首脳 制裁一枚岩ならず

 【北京=城内康伸】北京で九日に行われた米中首脳会談で、トランプ米大統領が期待した北朝鮮へのさらなる制裁強化に対し習近平(しゅうきんぺい)中国国家主席が明確に踏み込まなかったことに、北朝鮮は、ひとまず胸をなでおろしているはずだ。米中が制裁を巡り一枚岩とならなかったことで北朝鮮は核開発を加速させるとみられる。

 首脳会談後の共同記者発表で、トランプ氏は「国連安全保障理事会の制裁決議を完全履行し、経済的圧力を強める必要性」で一致したと述べた。習氏は「決議の厳格な履行」を約束すると同時に、「対話による問題解決」も強調、中国の既存の立場を崩さなかった。

 北朝鮮が、今回の米中首脳会談を注視していたのは確実だ。北朝鮮は「いかなる制裁も、われわれには通じない」と強気の姿勢を強調しているが、外交関係者は「制裁はじわじわと効いている」と指摘。そうした状況で、トランプ氏が期待していた石油供給の中断など厳しい制裁に中国が応じれば、北朝鮮にとって、致命的な打撃につながるためだ。

 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)労働党委員長は先月七日に開かれた党中央委員会総会で、「わが党が(核開発と経済建設の)並進路線を堅持してきたのは極めて正しく、今後も変わらずにこの道を進むべきだ」と核・ミサイル開発を続ける方針を確認していた。

 今回の首脳会談で、制裁を巡る米中の相違を読み取った北朝鮮は今後も、核とミサイル技術の向上に向けた動きを着実に進めるに違いない。米中央情報局(CIA)のポンペオ長官は先月十九日、北朝鮮が数カ月で米本土に届く核ミサイルを獲得する可能性を示唆している。

 北朝鮮は核抑止力を確保してこそ、米国と対等な交渉が可能と考えている。韓国に亡命した太永浩(テヨンホ)元北朝鮮駐英公使は今月一日に米下院外交委員会の公聴会で証言し、正恩氏は核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)が完成すれば、米国と米韓合同軍事演習の規模縮小などを求める交渉に乗り出す、との見方を示している。

 

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