東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 11月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

イラン・イラク地震死者450人超 届かぬ支援、野宿長期化

イラン西部イマームアッバス村で13日、テント生活を余儀なくされるアジジさん(右)=共同

写真

 【ケルマンシャー(イラン西部)=共同】イラン西部で十二日起きた地震で、被災地の大半が都市部から離れた山間部にあるため、自宅が倒壊し住む場所をなくした多数の住民に、医療や食料などの支援が届かない状態が続いている。冬の寒気が迫る中、着の身着のままの野宿生活の長期化は避けられない見通しだ。

 「このままだと命が危ない」。震源地に近いサラブザハブ村で十三日夕、警備員ガデリさん(29)が嘆いた。激しい揺れで村民約四百人のうち二十人以上が死亡したという。ほぼ全ての住宅は崩れて原形をとどめていないが、政府機関や支援団体の職員の姿は見当たらない。

 前夜、暗闇の中、倒壊した自宅から娘サナさん(5つ)らを助け出し、ほっとしたのもつかの間。断水や停電が続き、何も口にできていない。がれきの中から見つけたテントで生活を続けるしかないが、夜間の冷え込みが骨身にこたえる。

 サラブザハブ村から数キロ離れ、地震で村民五人が命を落としたというイマームアッバス村では、酪農家アジジさん(56)が頭や首の激痛に顔をゆがめていた。地震発生後、逃げ遅れて生き埋めに。何とか救助されたが、病院に搬送されたのは容体がより重い娘だけで、自身は手当てを受けられないままだ。

写真

 生活の糧だった家畜の羊二十五匹はがれきの下敷きになって死んでしまい、絶望感が込み上げる。小型テントの中、親族ら十数人で身を寄せ合う日々は当分続きそうだ。「毛布も食料も家も全てない。みじめすぎる」

 イラク国境付近で起きた地震により、イラン側で四百四十五人、イラクでも七人が死亡した。負傷者は計七千人を超え、被害拡大も予想されている。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報