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【国際】

英、ロのサイバー攻撃批判 「EU離脱国民投票に介入」報道

 【ロンドン=阿部伸哉】英政府が国際的なサイバー攻撃や偽ニュースの拡散に絡み、ロシアのプーチン政権への批判を強めている。メイ首相が十三日に異例のトーンでロシアを非難し、主要な英メディアも、欧州連合(EU)離脱を決めた昨年六月の国民投票にロシアが介入した疑惑について報道を始めている。ロシアは反発しており、英ロ関係の新たな火種となる可能性もある。

 「ロシアは国営メディアを使って偽ニュースや変造写真を流し、西欧の選挙に介入している」

 ロンドンの金融街シティーで十三日、演説したメイ氏は、目下の課題であるEU離脱でなく、ロシア批判に長々と時間を割いた。メイ氏は「ロシアが何をやっているのか、われわれは知っている。だがそのもくろみは成功しない」と強調した。

 サイバー攻撃を監視する英政府通信本部(GCHQ)高官も十五日に、「ロシアが国際秩序の崩壊を狙っているのは明らか」と公言。「英メディアや通信、エネルギー関連の企業が、ここ数年ロシアからサイバー攻撃を受けている」と明かした。

 メイ政権が批判のトーンを強める背景には、ロシアに対する疑惑調査を進めてきた英議会が、政権を突き上げていることがある。

 一方ロシア外務省は、メイ氏が「EU離脱交渉などの難題から国民の関心をそらすため、外敵を必要としている」と反論している。

 英メディアも疑惑追及に加わりタイムズ、ガーディアン両紙は十五日、英EU離脱を巡る国民投票で、ロシアが発信元とみられる多数のツイッターアカウントが、一斉に「離脱」を呼び掛けたとする大学の調査を報じた。

 ロシアの介入疑惑は、昨年の米大統領選に加え、十月のスペイン・カタルーニャ自治州独立を巡る住民投票でも指摘されている。

 ただメイ政権にとって、離脱を巡るロシア関与説が強まれば、国民投票結果に対する信頼が揺らぐことになりかねない。

 またロシア批判を強めすぎると、ロシア疑惑の渦中にあるトランプ政権との関係がぎくしゃくする危険性もある。

 

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