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【国際】

パラダイス文書 データ680万通 ネット公開 日本関係は1000件超

 国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)は十七日、タックスヘイブン(租税回避地)資料「パラダイス文書」の一部データをインターネットで公開した。同文書にある法人の名前やその関係者の氏名、住所などで、日本関係の法人、個人名は計千件を超す。ICIJのウェブサイトから検索可能で、情報を募りさらに調査する構え。

 パラダイス文書はメールや登記資料など千三百四十万通にのぼる。今回の公表はそのうち、回避地で法人設立を手がける英領バミューダ発祥の法律事務所「アップルビー」の内部資料六百八十万通のデータで、法人約二万五千が含まれる。他も準備ができ次第公開される。

 アップルビーの内部資料には回避地法人の株主や役員が掲載された登記資料、契約書や、法人設立の手続きに関わるメールのやりとりと添付書類が含まれている。その中の法人名、所在地と、法人に関わりがある個人の氏名や住所などに限って公開し、メールや契約書の文面の中身などは公開しない。

 ICIJは法人の役員名など基礎情報について、公開すべきだとの共通認識が欧州などでできつつあり実際に公開の国もあると説明。今回のデータ公開は回避地の問題点である情報開示の乏しさに対抗する手段だとしている。 (共同)

◆履歴書で節税の「実績」 JT子会社勤務の豪男性

 「私は国際租税対策に優れています」。「パラダイス文書」の中には、日本たばこ産業(JT)の海外子会社などで「節税実績」を積んだと強調するようにも読める弁護士の履歴書があった。

 オーストラリア人のマイケル・ケレハー氏(51)の履歴書で、それによると二〇〇一年七月〜〇四年十一月、JTインターナショナル(スイス)で欧州、中東、アフリカの税務担当者として勤務。「あらゆる租税テクニックや戦術を駆使し実効法人税率を24%から18%に下げた」などと記した。

 JTはケレハー氏勤務の事実は認め、税務テクニックは「承知していない」と回答。当時の海外事業の利益は現在の一割程度の三百億円で、大半が台湾での売り上げといい「利益が少ないのでテクニックを使ってもあまり意味がないのでは…」と困惑気味だ。ケレハー氏はメールでの問い合わせに返信していない。文書にはこれと別に、日本で公判中の被告二人に関連する資料もあった。一人はみずほ銀行から計約六億円をだまし取ったとして詐欺罪で起訴された元会社役員西田信義被告(71)。英王室属領マン島にジェット機リース会社を設立したことを示す内容だった。

 もう一人は、経営破綻したアーツ証券(東京)の社長だった川崎正(まさし)被告(64)で、金融商品「レセプト債」を安全性が高いと偽り投資家に販売させた行為に関わったとして詐欺罪に問われている。文書にはレセプト債とは別の金融商品の発行会社を英領ケイマン諸島にアーツ証券が設立した際の書類があった。

 

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