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【国際】

「スウェーデンで近く米朝協議」 元ロシア外務省朝鮮部長が見解

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 核・ミサイル開発を続ける北朝鮮を巡り、元ロシア外務省朝鮮部長で、ロシア科学アカデミー経済研究所のトロラヤ・アジア戦略センター長(61)が本紙の取材に応じ、北欧のスウェーデンで近く米朝協議が行われるとの情報があり、「重要な交渉になる。事態が動く可能性はある」との見通しを示した。 (モスクワ・栗田晃、写真も)

 北朝鮮は核・ミサイル実験を二カ月にわたり行っていない。この点に関しトロラヤ氏は「『実験を少なくとも二カ月間止めれば、対話に応じる』との米国からの要望に基づく」と解説。米国の要望は、極秘の外交ルートやロシアを通じて北朝鮮に伝えられたという。

 トロラヤ氏は十月、国際会議出席のためモスクワを訪れた北朝鮮外務省の崔善姫(チェソンヒ)北米局長と懇談。核・ミサイル開発と、米韓合同軍事演習を同時に凍結する提案に関しては、崔氏が核開発の進展で状況が変わったとして、「既に時機を逸した」と指摘したという。

 北朝鮮と米ロ、中国の間にはここ二年ほど、同時凍結を模索する動きがある。トロラヤ氏は、演習停止に加え北朝鮮が「制裁緩和や経済支援など、米国からより多くの交換条件を引き出そうとしている」とみる。

 トロラヤ氏は十月に北朝鮮北東部の経済特区、羅先(ラソン)を訪問。ガソリン不足など制裁強化の影響は徐々に出ているが、「軍事目的の燃料備蓄は十分あり、制裁の効果が上層部に達するのは国民が苦しんでからだ」と指摘。制裁を強めるほど、北朝鮮はサイバー犯罪や麻薬取引など非合法な手段で外貨獲得を狙うことになるとして、米国や日本の圧力強化の方針に疑問を呈した。

<ゲオルギー・トロラヤ> モスクワ国際関係大を卒業後、1978年にソ連外務省入省。在北朝鮮ロシア大使館参事官や、ロシア外務省第1アジア局副局長などを歴任。

 

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