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【国際】

独、3党連立協議決裂 移民で溝 メルケル氏窮地

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 【ベルリン=垣見洋樹】九月に実施されたドイツ総選挙後の連立政権交渉が二十日に決裂し、長期政権を築いたメルケル首相は窮地に陥っている。残された道は少数与党による政権運営か、再選挙などとなり、安定政権を維持できる可能性は低下。国内での立場が揺らげば、英国の離脱問題や組織改革で揺れる欧州連合(EU)の運営にも影響を与えかねない。

 交渉決裂後の二十日未明、報道陣の前に姿を現したメルケル氏は疲れ切った表情で「合意可能な道を歩んでいると信じていた。残念だ」と述べる一方、「首相として困難な時期でも国を運営するため、あらゆる手を尽くす」と語った。

 メルケル氏は二十日、シュタインマイヤー大統領に連立交渉決裂の結果を報告した。大統領は記者会見し「新政権形成の努力をしてほしい」と、三党に話し合いを続けるよう促した。

 九月の連邦議会(下院)選でメルケル氏の中道右派、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は得票率33%で第一党を維持したものの、過半数には届かなかった。従来の連立相手の中道左派、社会民主党(SPD)が政権離脱を宣言したため、中道の自由民主党(FDP)、環境政党・緑の党との三党で連立協議を続けていた。

 三党による協議は十九日深夜までベルリンで行われ、自民党のリントナー党首は報道陣に「歩み寄りは難しい」と離脱を表明した。

 メルケル氏が二〇一五年に国境を開放して以来、入国した百万人を超える難民・移民の取り扱いなどの対立を解決できなかった。

 メルケル氏に残された道は、緑の党などと少数与党を組むか、社民党と新たに連立協議を開始するかだが、社民党のシュルツ党首は二十日、政権に加わらない方針をあらためて表明。「主権者である国民が、この政治状況を再評価しなければならない」と述べ、再選挙を望む考えを示した。

 大統領が少数与党の政権運営を認めない場合、再選挙の可能性もある。

 

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