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【国際】

軍幹部、農場で働く? 北朝鮮 処罰を恐れ志願か

 【北京=城内康伸】北朝鮮軍の思想統制や人事を担う朝鮮人民軍総政治局のナンバー2、金元弘(キムウォンホン)第一副局長が今月一日前後、平壌西部の集団農場・万景台(マンギョンデ)協同農場の農場員になった、と北朝鮮関係者が明らかにした。韓国情報機関・国家情報院は二十日、総政治局に対する大規模な「検閲」が行われ、金氏が黄炳瑞(ファンビョンソ)総政治局長と共に処罰されたとの情報がある、と韓国国会に報告していた。

 関係者によると、金元弘氏は十月末、自ら引退の意向を表明し、万景台協同農場で農場員として働くことを希望したという。この関係者は「(金氏が)処罰対象となる可能性を察知し、自ら身を引くことを申し入れたのではないか」との見方を示している。一方、黄氏の処罰については「分からない」と話した。

 韓国統一省によると、金氏は北朝鮮の秘密警察・国家保衛省トップの保衛相を務めていた一月、過度な取り調べなどについて朝鮮労働党組織指導部の調査を受け、解任された。関係者によると、国家保衛省が、金正恩(キムジョンウン)党委員長の信頼が厚かった康基燮(カンギソプ)民用航空総局長を拷問を伴う調査で死に至らしめたことが、解任の主な理由だったとされる。金元弘氏は五月初めごろ、総政治局第一副局長として復権していた。

 国家情報院は、黄、金両氏の処罰情報について、検閲を担った組織指導部が両氏の「党に対する不純な態度」を問題にした、と説明している。ただ、黄氏と金氏は不仲とされ、関係者は「権力争いの過程で、互いの問題点を告発し合い、共倒れになった可能性がある」と推測する。

 組織指導部は九月ごろから、正恩氏の指示で党や政府、軍幹部らの動向監視を強化。国際社会の制裁で体制内に動揺が広がることを懸念し、引き締めを図っているとみられる。

 

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