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【国際】

正恩氏「核戦力完成」 北朝鮮「米全土射程」ICBM

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 【ソウル=上野実輝彦】北朝鮮は二十九日、国営の朝鮮中央テレビなどを通じ、新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」の発射実験に成功し、「米本土全域を攻撃可能な超大型の重量級核弾頭を搭載できるミサイルだ」と発表した。金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長は「核戦力完成という歴史的大業、ミサイル強国という偉業が実現した」と宣言した。米政府は急速なミサイル開発の進展に危機感を強め、追加の経済制裁を科す方針。国際社会にも一層の圧力強化を呼び掛けた。 

 北朝鮮のミサイル発射は九月十五日以来。韓国の情報機関・国家情報院は「火星15」は七月に二度発射されたICBM「火星14」の改良型との見方を示した。

 ミサイルは二十九日午前三時十八分ごろ、西部の平安南道平城(ピョンアンナムドピョンソン)付近から日本海に向けて一発が発射され、青森県西方約二百五十キロの日本の排他的経済水域(EEZ)に落下。北朝鮮政府の声明によると、通常より高い角度の「ロフテッド軌道」で打ち上げられ、最大高度は過去最高の四千四百七十五キロに達した。米専門家は、通常角度で発射した場合の飛距離は、米本土全域が射程に入る一万三千キロに達すると分析した。

 北朝鮮は声明で「ミサイル開発の完結段階に到達した」と強調。同日の朝鮮中央通信は、核弾頭の大気圏再突入技術と、新たに開発した移動式発射台の信頼性を確認したとした。

 一方、トランプ氏は二十九日、ツイッターに「今日、北朝鮮に大規模な追加制裁を科す」と書き込んだ。ホワイトハウスによると、トランプ氏は二十九日、中国の習近平国家主席と電話協議し、北朝鮮の非核化に向け、中国があらゆる手段を行使するよう求めた。

 新華社によると、習氏は米国とともに北朝鮮核問題の平和的解決に取り組みたいとの立場を表明した。

 またティラーソン米国務長官は、朝鮮戦争で北朝鮮と戦った米国、カナダなど国連軍十六カ国のほか、日本や韓国を含む関係国で対応を協議すると表明。国連安全保障理事会は二十九日午後(日本時間三十日午前)、緊急会合を開く。

<大陸間弾道ミサイル(ICBM)> 大洋をまたいで大陸間を飛行できる陸上発射型の弾道ミサイルで、戦略核の運搬手段となる。米ソ間の戦略兵器制限交渉での定義に基づき、一般に射程5500キロ以上を指す。米国、ロシア、中国が配備している。北朝鮮は2012年4月の軍事パレードで開発中のICBM「KN08」を公開。15年10月の軍事パレードで改良型「KN14」が登場した。今年7月4日と28日には、米本土に届く射程1万キロ以上と推定される「火星14」の発射実験をした。 (共同)

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