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【国際】

軍用犬 37万人が殺処分救った 元英兵士らの訴え、ネットで反響呼ぶ

アフガニスタンで活躍後、殺処分の危機にあった軍用犬のケビン=英国防省提供

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 【ロンドン=沢田千秋】アフガニスタンで活躍した英軍の軍用犬2匹の殺処分に反対の声が高まっていたことを受け、英国防省は処分の中止を決めた。ハンドラー(調教師)や元兵士に加え、ネット上で37万人以上が処分中止に署名。英国では毎年20〜30匹の軍用犬が殺処分されており、英国防省はこの方針の見直しも示唆した。

 殺処分を免れたのは、4年前までアフガン戦線で、においを頼りに爆弾を見つける任務についていたベルジアン・シェパードのケビンとダズ(いずれも9歳)。ウィリアムソン国防相は4日、2匹と面会し、「2匹とハンドラーの働きを称賛する。彼らには明るい未来がある」と語った。

 2匹は今月上旬に薬物注射で殺処分される予定だったが、ハンドラーが2匹を引き取ると上官に訴えていた。さらに英陸軍特殊部隊の元兵士が署名サイトを立ち上げ、軍用犬による爆弾の発見で命拾いした経験を記し、「今度は私たちが救う」と処分中止を求めた。開設から4日間で賛同者は37万4000人に達した。

 現在、英軍の軍用犬は約890匹で、8〜10年間、任務に就く。引退後は65%が慈善団体を通じて一般家庭に引き取られたり、軍関連施設で余生を送るが、残る35%は殺処分される。

 軍用犬は任務の特性上、攻撃的に調教されるため、一般家庭での飼育が難しいケースもあり、国防省は預け先がない場合は殺処分を選択してきた。ウィリアムソン氏は「軍の一員として重要な役割を担う動物たちの面倒をみていけるよう、最善を尽くす」とも述べ、殺処分見直しを検討する考えを示した。

 

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